【富士宮市】畳をもっと身近に 更に根深く…畳と畳の文化を後世に受け継ぐ『立宿 望月畳店』
9月17日富士宮市役所7階大会議室にて、『ライフライン防災連絡会』が開催されました。富士宮市と協定を締結している民間団体が集まり、大規模災害に備えて市民を守るための役割の分担を再確認しました。
今年の『ライフライン災害連絡会』の中で、日本郵便株式会社の災害時の取り組み”もしものときのために必要なもの・大切なものを預けておける防災サービス・『防災ゆうストレージ』・避難所への郵便物やゆうパックの配達、窓口の臨時営業、避難所への出張サービスなど”、立宿 望月畳店の” 災害時に全国の畳店から避難所に新しい畳を無料で届けるプロジェクト『5日で5000枚の約束』“の報告がありました。
畳は、日本古来からの風土にあった敷物。畳があるだけで、心が落ち着いたりまた懐かしく思ったことを思い出し、災害時に避難所生活を余儀なくされた方々に、寄り添うプロジェクトだと感銘しました。
今回は、” 災害時に全国の畳店から避難所に新しい畳を無料で届けるプロジェクト『5日で5000枚の約束』“に加盟している立宿 望月畳店さんにお邪魔して、畳についていろいろと教えて頂きました。
畳表の材料のイグサは多年生の植物で、現在はその95%が熊本県八代で栽培されています。
苗の手植えは真冬に行われます。春に新芽の発育を促すためにイグサを45cmほどの長さに切りそろえる先刈りという作業を経て、夏に1.5mほどになったものを刈り取ります。
刈り取ったいぐさは畳表独特の色やツヤ、香りをひき出し、色焼けを防ぐ為に染土で泥染を行い、織機を使って畳表に編み上げられます。
畳表ができるのに約1年半から2年の歳月がかかるのだそう。
茎に変色や傷がなく太さや色が揃っているものが高品質とされ、1枚の畳表には約4,000本から7,000本ものイグサが使われます。
自然物の歪みを正して一枚の畳に仕上げるには、経験に裏付けされた職人の感覚が欠かせません。
立宿望月畳店は、国家試験によりその技術力の高さを認められた一級畳製作技能士が一枚一枚、真心を込めて作っています。
現在では畳表のデザイン、縁には、色・文様・素材とも数えきれないほどの種類があります。イグサではなく和紙や化学繊維の畳表など防カビ性の高いものが登場し、色のバリエーションも豊かになりました。
「部屋を広く見せたい」「洋間を和室に変えたい」「モダンな雰囲気にしたい」といった希望も、現状を確認し1枚1枚心を込めて作った畳で、理想どおりの和空間を実現できます。
また、店頭やイベントでは一つひとつ心を込めて手作りした縁を使用したバッグやポーチなどの小物販売も!
バッグは好きな帆布と縁を選んでオーダーすることも可能。
ミニ畳はイベントや工場で手作り体験も行っているのだそう。
リードやワンちゃん、ニャンちゃん用のリボンやネクタイなどもあります。
立宿望月畳店は、ペット共生住宅を応援するD&G PADのオフィシャルショップでもあるんです。
大切なわんにゃんがいる方は、必見ですよ。
手帳・ブックカバーも現在試作中なんだそう。
こんな手帳カバー見たことない!使っていたら、周りから羨ましがられそうです。
昔から伝えてきた伝統・技・文化を守りつつ、新たな技術に挑戦する現在三代目の望月巧さん。
久し振りに実家に帰り、畳で横になると微かに残るいぐさのにおいの気持ち良さに、子どもの頃の温かくて懐かしい夢を見ていました。