子供は本来、片付け好き?幼稚園に学ぶ、楽しい片付けの習慣化術
皆さんは片付け、好きですか?大人になるにつれ、「片付けは苦手・面倒くさい」と思う人が増えていきますが、子供たちは幼少期、片付けを楽しんで学んでいるのです。
片づけを集団で教わることができるのは、後にも先にも幼稚園・保育園のみ。2018年以降の、高校の学習指導要領においては 、「家庭」に衣・食・住という項目があり、教科書には整理収納に関する記述はあるものの、片づけの実践まではやらないでしょう。
東京学芸大学の論文( 「幼児は生活習慣行動をどのように受け止めているか」)では、3歳児・4歳児・5歳児のクラスごとに児童にインタビューを実施し、片づけをどのように捉えているか調査しています。
先生から「お片づけ」と言われた時、「よし、やろう!」と思う園児は、どの年齢も8割以上。片づけが嫌だと感じている児童は1割未満で、成人した私たち以上に、児童たちは片づけを楽しんで行っていることが分かります。
幼稚園では、遊びから片づけまで楽しさが連続する工夫をしているそうです。
遊びを終えた園児は、「片づけしよう!」と笑顔で声をかけてくる先生の表情を見ると、「片づけ=楽しい」という感情になり意欲的に取り組みます。さらに、「遊んだ後は片づける」というルーティンが身につけば、片づけの時間になると自然に片づけをするというのです。
また、「お片付け〜お片付け〜♪」という歌や、音楽をかけて集団で取り組むという行為自体もまた、片付けの楽しさを高めるポイントになっていますよね。幼稚園のカゴ、ラベルシールなど、収納グッズも片付けやすさを手助けしています。
私たちは片づけの公的教育を小学生以降受けていないため、片付けが苦手な方は、幼稚園時代からやり直しという意識で、スタートすべきです。家族間でしかめっ面で「片づけろ」と命令しても、楽しいと感じられないと習慣化できません。幼稚園のようにシンプルな収納方法を用意した上で、音楽を流して家族で片付けるなど、「まずは楽しさを感じる→その後無理なく習慣化」という流れで定着させるのがよいでしょう。