【伊勢市】「ネットリして甘味が抜群」上地町に2021年オープンした直売所で販売の「つぼ焼き芋」
秋が深まり、温かい食べ物が恋しい季節となりました。鍋料理やおでん、肉まんなど数ある中で、筆者はやはり「焼き芋」に食欲をそそられます。50年ほど前は、石焼き芋を売る車がよく通りましたが、今は全く見かけなくなりました。そんな中、上地町の直売所「OIMOSTATION」に、熱い空気で焼き上げる「つぼ焼き芋」があると聞き、早速行ってきました。店の様子やオープンのきっかけ、実食リポなどを紹介します。
直売所は干し芋工場の一角にあり、2021年12月オープンしました。芋を焼くつぼが外にあります。
直売所の小林加奈所長(36)にオープンのきっかけなどを聞きました。「祖母の畑を子どもの頃から手伝いに行っていました。ごほうびに干し芋をもらうのがうれしくて。6年前、30歳の時に行ったら、ティシュにくるんだお金を渡されて。『こちらが差し出す年齢なのに。おばあちゃんに恩返ししたい』と農業を始めました」。今では両親も農業に参入し、1.5ヘクタールの畑でサツマイモの品種・紅はるかを栽培。「どこで買ったらいいの」の声に応えて、直売所を開設しました。
「つぼ焼き芋」(1本300~400円)は炭火の反射熱で90~120分、じっくりと焼きます。サツマイモは加熱すると、60度から70度の温度でデンプンが麦芽糖に変化。この温度帯を最大限に保つことができるので、甘くておいしい焼き芋ができるそうです。
「今は新物なのでホクホク系、熟成するとネットリ系に。皮には美容と健康にすぐれた栄養素が多く含まれているので、皮ごとどうぞ」と小林所長。早速、実食します。ネットリとした味わいで、甘みが抜群。「サツマイモってこんなに甘いの。電子レンジでふかしたのと全然違う」と驚きながら、皮もおいしくいただきました。「イベントに参加すると、無添加なので『子どもが安心して食べれる』と買い求める人が多いです」と。
ほかに、看板商品「ばぁばの干しいも」をはじめ、砂糖不使用のサツマイモパウダーともち粉を使用した「おいもdeあられ」、ペット用干し芋も。甘いサツマイモを食べて、身も心も温まってみませんか。