【衝撃】アスペルガー夫に3歳娘の検尿を任せたら目を疑う結果になった話。
私の夫は、アスペルガー症候群とADHDの特性をもっています。(現在は自閉スペクトラム症に統合)今年で結婚4年目の3人家族(娘は3歳)です。
ある日、福祉センターから3歳児検診のお知らせが届きました。日時は金曜日のお昼。私も時短社員とはいえ、サラリーマンということもあり、なかなか1日休むのは難しい。ただ、アスペルガーの夫は[過度に]初めての出来事が苦手。ハードルが高いとは分かりつつも、夫に朝イチの検尿を任せ、私はお昼の検診に間に合うように、早朝から仕事に行くことにしました。
予想に反して自信満々な夫
時刻は朝5時。
私「じゃあ仕事行ってくるね!はじめちゃん(娘の名前)の検尿頼むね!」
夫「OK。昨日やり方も確認したし、絶対余裕!行ってらっしゃい」
昔は、初めてのことになると「怖い!できない!無理!」と泣き言ばかりだった夫。それに比べ、なんとも頼もしい返事に(やるじゃないか、夫よ…すっかりパパじゃないか!)と感動を覚える私。
ADHD特有の不注意特性が発動することも踏まえて、検尿セットを絶対に忘れない場所に設置!(これで一安心)と、私は仕事場へ向かい、お昼までに仕事を切り上げられるよう、ピッチを上げてパソコンに向かった。
夫からの着信に嫌な予感は的中
そして時刻は8時。そろそろ夫も娘も起きるころかと思っていたその時。着信相手は夫。このタイミングの電話に嫌な予感しかない私だったが恐る恐る電話に出た。
私「もしも…(し)?」
(間髪入れず)
夫「なぁ!!検尿どうやってやるの?全然分からへん!どれ使って、どうやってやればいいの?分からへん」(あーだこーだ、うんぬんかんぬん…)
(あの自信満々な返答はどこからきたのか。そして昨日やり方を確認したとは、何をどう確認したのだろう。「昨日確認したって言ってたやん!怒」という言葉をぐっと飲み込み、私は言葉を続けた)
私「中に小さな容器があるからそこにおしっこを取るんだよ!」
夫「え?この紙に取るの?」
私「違う違う、それは最後に提出する紙の袋だよ!」
夫「こうするの?」
私「違う、こうだよ!」
夫「隙間がないんだよ」
私「おまるのシート外せばいいんだよ」
私達の幾多に渡るやり取りや、夫の焦りからくる荒々しいキツめの言葉に不安になった娘は、お尻丸出しでトイレから脱走。
娘「ママぁぁぁぁぁぁ!泣 なんでいないのぉぉぉぉぉ!怒 パパこわぁぁぁぁぁい!泣 しっこでないぃぃぃぃ!泣」
現場はまさにカオス。それでも何とか電話越しに指示をしながら、無事容器に尿を取ることに成功したのだった。
尿を置いた場所が予想の斜め上だった
無事に取れた尿だったが、まだまだ降りかかる夫への試練。
夫「スポイトに上手く吸われへん!泣」
私「さきっちょ入れて、何回かきゅぼきゅぽしてみな?」
夫「あれ?ん?できない!なんで!?吸わへんねん!なんで?」
(もはや私が、どうして出来ないのかを教えてほしい)
しかし、アスペルガーの夫はとにかく手先が不器用。どうして吸えないのかは分からないが、それが出来ないことは容易に想像がついた。
夫「ああああああ!もう間に合わない!怒泣」
夫は時間制限があると、脳内にパニックを起こしてしまう。
時刻は9時前。そろそろ、娘を保育園に預けて、夫は仕事に行かないと遅刻してしまう時間だ。
私「じゃあ私がスポイトで吸うから、どこかに置いといてくれる?」
夫「わかった!」
娘「ママぁぁぁ」(ブチ…電話が切れる)
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ということで、私は仕事を終わらせ、お昼の検診に間に合うように自宅へ向かった。帰宅すると、パジャマやおむつなどが散らかりまくり、朝の戦場感が伝わってきた。カバンをおろし、ざっと散らかったものを片付け、一息ついた。
話は変わるが、私はコーヒーが好きだ。仕事の合間や休憩時間には、お気に入りのマグカップでコーヒーを飲むのが至福。(お迎えの時間まではあと30分ある)ちょっとゆっくりしよう…。
そこで私は思い出した!(あ、そういえば尿をスポイトで吸わないといけないんだった。先にそれをやってしまおう)
そして、そのままトイレに向かった。すると…
なんと、夫は私のお気に入りのマグカップに摂取した尿を入れていたのだ。
私はその光景に目を疑いつつも、夫の思考が手に取るように分かった。
きっと、焦っていたというのもあり、目に飛び込んできた最初の入れ物たるものが、私のマグカップだったのだろう。
私としても「どこかに」という曖昧な指示をしていまったという落ち度はあった。アスペルガーの夫には、曖昧ではなく、的確に伝えることがとても重要になることは分かっていたのに。しかし、斜め上過ぎる夫の行動に、怒りを通り越して、ちょっとだけ笑いが込み上げてきた。
(大好きな娘だけどさ、仮にもおしっこだよ。夫よ…紙コップとか、アルミとか、使い捨てのものを使うという発想はなかったのかぃ…苦笑)
SNSでは共感の嵐
一連の事件を、運営しているSNS(インスタグラム)でUPしたところ…
「うちの旦那の話かと思いました!」
「私の夫は、子どもの嘔吐時に、カレー皿出してきましたよ」
「旦那も同じような状況だったら全く同じことするかも」
など共感の声が多く寄せられました。
きっと、アスペルガー症候群の特徴である、イマジネーションの難(その後マグカップはどうなる?それを使われた妻の気持ちは?)がそのような行動に繋がったのだと思います。しかし、本人には全く悪気はなく、ただ、目の前に現れた、ちょうど良い入れ物だったのでしょう。
(私の指示力もまだまだだな。笑)
発達障害の特性は100人いれば100通り。だからこそ、パートナーの特性を出来るだけ的確にとらえることで大きすぎるトラブルは防ぐことができます。
ただし、実際にトラブル自体を防ぐことは難しいと思います。なぜなら、家庭をいう小さなコミュニティの中で、娘という共通の責任存在を育てていくためには、様々なことを一緒に実施していくことは避けては通れないからです。
だからこそ、アスペルガーの夫と上手く暮らしていくためには出来るだけ工夫を凝らしながら、時には笑い飛ばしながら過ごすのが1番だと私は思います。
「夫よ、初検尿ナイスチャレンジ!これからも共に成長していこう!」
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ちくわってどんな人?
発達障害(アスペルガー症候群/ADHD)の夫をイラストで解説
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