HSPは『人間関係リセット症候群』に陥りやすい?人間関係のストレスと上手に付き合う方法
こんにちは、精神科医しょうです。
私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)
プライベートの付き合いや、職場での人間関係に疲れてしまうことはありませんか?
HSPの人は、繊細な気質を持っているため、他の人よりも人間関係で悩みやすいと言われています。
人間関係に消耗してしまった結果、関係をリセットしたい衝動に駆られることがあるなら『人間関係リセット症候群』に陥る可能性があるので要注意です。
今回は、HSPが人間関係をリセットしたくなる理由、HSPと人間関係リセット症候群の関係、人間関係のストレスと上手に付き合う方法について紹介します。
HSPは人間関係リセット症候群になりやすい?
『人間関係リセット症候群』とは、人間関係に疲弊して衝動的に連絡先を削除するなどのリセット行為をしてしまい、その行動を何度も繰り返してしまう状態のことを指します。
普通の人であれば嫌なことがあったとしても、余程のことがない限り人間関係を断ち切ることはしません。
しかし人間関係リセット症候群は、突然全てのSNSや連絡先を削除して連絡が取れないようにしてしまうため、周りの人にも影響が出ることがあります。
一度だけでなく、癖になって何度もリセットを繰り返してしまうのも特徴の一つです。
HSPは他の人よりも繊細で感受性が高く、周囲の感情を察知しやすい傾向があります。
その気質によって人間関係に問題を生じることも多く、ストレスが溜まった結果、衝動的に人間関係をリセットしてしまう可能性があります。
HSPが人間関係をリセットしてしまう理由
HSPは繊細な気質を持っているがゆえに、人付き合いにストレスを抱えやすい傾向があります。
HSPの人が人間関係をリセットしてしまう理由には、どのようなものがあるのでしょうか。
下記で詳しく見ていきましょう。
人間関係に疲れやすい
HSPの人は、感受性が豊かで繊細な一面を持っているため、人間関係に疲れやすいと言われています。
価値観が合わない相手に対しても、無理をして気を遣おうとしてしまう傾向があります。
また、相手がどう思っているのかを気にしたり、些細な言葉をネガティブな意味に受け取って落ち込んでしまうこともあります。
そのようなことからストレスが溜まり、ふとした時に糸が切れて人間関係のリセットをしてしまう可能性があります。
自分の気持ちに蓋をして疲れてしまう
HSPの人は自分の本心を隠して、取り繕おうとしてしまうことがあります。
相手の顔色やトーン、声音から何を考えているのかわかることが多く、周囲の意見に合わせたり無意識に外交的に振る舞ったりする傾向があります。
興味のないことでも相手に合わせて相槌を打ったり、楽しくないと思っていても無理に笑顔でいようとするので、人との関わりに疲れてしまいがちです。
大勢での集まりに疲弊してしまう
HSPは、外部からの刺激に敏感で繊細な感受性を持っているので、パーティや集会などに参加すると疲弊してしまう人が多いのではないでしょうか。
人の話し声や物音、におい、光などに敏感に反応してしまうほか、周りの人の感情や場の雰囲気などから多くの情報を読み取ろうとするので、過度に疲れてしまいがちです。
そのため、大勢での集まりに参加した日はヘトヘトになって何もやる気が起きなくなってしまうこともあります。
HSPが人間関係のストレスと上手に付き合う方法
人間関係をリセットすると、その瞬間はスッキリするかもしれません。
しかし、何度も繰り返していると正常な人間関係を築くことが難しくなりますし、信頼を失ってしまうこともあるでしょう。
衝動的にリセットしないようにするためには、人間関係のストレスを溜め込まないことが大切です。
HSPが人間関係のストレスと上手に付き合う方法について紹介していきます。
共感しすぎないようにする
HSPは相手が思っていることを読み取って共感したり、意見を合わせようとする傾向があります。
噂話や愚痴などに共感していると大きなストレスになってしまうので、他人の発言を全部受け止めようとするのはやめましょう。
HSPのように共感力が高いと他人のことでも自分事のように考えてしまい、境界線が曖昧になってしまいます。
自分の心を守るためにも「他人は他人、自分は自分」と割り切って、線引きすることが大切です。
気乗りしないときは無理せず距離を置く
HSPは相手の気持ちを優先する傾向があるので、自分のことを犠牲にしがちです。
気乗りしない付き合いや興味のない集まりなど、なかなかNOと言えずに受け入れてしまっていませんか?
そうした関係をずるずる続けていると、心が消耗してしまうので注意が必要です。
そのような場合は、いきなり人間関係をリセットするのではなく、徐々に距離をあけていくようにしましょう。
我慢して集まりに参加したり、苦手な人と会う必要はありません。
「これから忙しくなるから会えない」とはっきり伝えて、距離を置きましょう。
ミュートの活用やアプリの通知を切っておく
SNSやLINEなどの連絡ツールは便利な反面、ずっと繋がっている感覚が苦手だという人もいるのではないでしょうか。
「早く返事を返さなきゃ」と思うと億劫になってしまい、衝動的に連絡先を消してしまいたくなることもあるかと思います。
そんな時は、アプリの通知を切ったり、一時的にアンインストールすることをおすすめします。
また、SNSはいろいろな情報が流れてくるので、見ているだけで疲れてしまうことも少なくありません。
攻撃的なリプライや批判や愚痴などを見て気分が落ち込む頻度が高いのであれば、ミュートやブロックなどを積極的に活用しましょう。
まとめ
HSPと人間関係リセット症候群、人間関係のストレスと上手に付き合う方法について紹介しました。
HSPが人間関係をリセットしたくなる理由は人によって異なりますが、我慢やストレス、疲労などが主な原因として考えられます。
しかし、人付き合いを避けて生きていくのは難しいことです。
時には我慢しなければならない場面もたくさんあることを理解して、自分なりの対処法を持っておくと良いでしょう。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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