【日光】森林浴&散策の穴場スポット「松屋敷」金谷家ゆかりの一万坪の名庭園
緑萌える5月!心地よい風に誘われてふら~りお出かけしたいなあ・・・と思うことありますよね。そんな時におススメしたいスポットが、世界遺産・日光の社寺にほど近い高台に立つ「松屋敷」。個人の所有ながら、特定日に限定公開されている穴場のお出かけスポットです。
「松屋敷」は、金谷ホテルを創業した金谷家ゆかりの庭園。この場所が「松屋敷」と呼ばれるようになったのは大正時代から。庭園や林には、名の由来となった150本を超す赤松が天に聳え、梅、山桜、山つつじなど、四季折々の風情ある景観を楽しめます。
日光の社寺の裏手から稲荷川橋を渡り、坂道を登って、「梅屋敷旅館」駐車場をさらに奥に行くと「松屋敷」の看板が。狛犬さんに出迎えられ門をくぐると、庭園が見えてきます。
この「松屋敷」は、金谷ホテル二代目社長・金谷眞一が、病弱な次女・雪子のために用意した家。眞一は、実弟で箱根の富士屋ホテルへ養子に行った山口正造と共同で所有していたこの土地に、金谷ホテルの敷地内にあった家屋を移築し、雪子の療養の場としたのです。
松屋敷で暮らすようになってから、雪子はメキメキと健康を取り戻し、この近くで牧場を開き、牛乳やバターの生産を手掛け、金谷畜産部として、事業を発展させました。雪子は昭和30年代まで酪農経営を続け、やがて60年の生涯をこの松屋敷で終えました。
療養中の雪子は、母屋から続くこの五角堂から、よく庭園を眺めていたそうです。やわらかな新緑を彩る鮮やかなツツジ、涼やかな夏の緑、雅やかな紅葉・・・と、雪子が愛した、四季折々の庭園の眺めは、来訪者も楽しむことができます。
庭園を散策してみよう
それでは、雪子も散策した、美しい赤松林と池泉庭園を巡ってみましょう。
緑を映す美しい池は、日光赤沢川の水を水路で引き入れて造っています。
庭園内には、阿弥陀如来や狛犬さん、石灯篭などあり、写真を撮るのも楽しい!
小さなお社も祀られています。
赤松林の東側には、こんな謎の鉄骨も・・・。これ、何だと思いますか?
実はこれ、自家水力発電施設の跡。ドイツのシーメンス社の発電機で、明治時代後半から昭和20年代まで、金谷ホテルに電気を供給するために使われていたそうです。この地が高台にあるのを利用して、赤沢川から取った水を崖の下へ落として発電していたのですね。
赤松林の散策は最高に気持ちがいい!煌めく木漏れ日と小鳥のさえずり、心地よく吹き抜ける風。葉擦れの音が、木々のささやきに聞こえます。 逞しい木々からパワーが降り注がれるようです。雪子も、この木々からのパワーを浴びて元気になっていったのかもしれませんね!
私はこの春、日々の忙しさに追われて、ちょっとトゲトゲした気持ちになっていたのですが、小鳥のさえずりを聞きながら絵のように美しい庭園を巡り、時を忘れて木々を見上げて・・・、気づいたら、とても清々しい気持ちになっていました。
「松屋敷」2022年度の限定公開日は以下の通り
<松屋敷2022年度公開日>
4月:23(土) 24(日) 29(昭和の日) 30(土)
5月:1(日) 3(憲法記念日) 4(みどりの日) 5(こどもの日) 28(土) 29(日)
6月:25(土) 26(日)
7月:23(土) 24(日)
8月:27(土) 28(日)
9月:23(秋分の日) 24(土) 25(日)
10月:22(土) 23(日)
11月:2(水) 3(文化の日) 5(土) 6(日 )9(水)10(木)12(土)13(日)16(水)17(木)19(土) 20(日) 23(勤労感謝の日)
松屋敷
住所:栃木県日光市萩垣面2396-1
電話番号:0288-25-6066
アクセス:<車>東武日光駅、JR日光駅から約5分。
< バス> 中禅寺・湯元方面行き「神橋」停留所より徒歩約15分
開園時間:午前10時~午後4時(最終入園午後3時半)
※諸事情により日程や時間は変更になる場合あり。
入園料:大人:500円(団体20人以上:¥400、小学生以下:250円、20人以上の団体:200円
松屋敷ホームページ:http://www.matsuyashiki.com
※「松屋敷」は個人所有の庭園です。必ず、入園に際してのお願いを下記<注意事項リンク>より一読の上、注意事項を厳守して見学・散策してください。
<注意事項リンク>