Yahoo!ニュース

押し入れを見れば、部屋の状態丸わかり?片付け上手な押し入れ・クローゼットの共通点

整理収納アドバイザーの私が、クライアントのご自宅にお邪魔する際、最初に見に行くのが「押し入れ」です。押し入れやクローゼットの状態を見れば、部屋を見なくてもその家の「暮らしやすさ」がわかるからです。

押し入れは部屋のふくらはぎ的な存在で、部屋全体のモノの循環を支えるポンプのような役割を担います。押し入れの流動性が低いと、普段使うモノが出しっぱなしで、散らかりやすく片づけにくい部屋になっていくのです。

ぜひ、ご自宅の押し入れの写真を撮影して、次のチェックリストにいくつ当てはまるか点検してみましょう。

NG押し入れのチェックリスト

  • 引越してきてからそのままの段ボール箱がある
  • 今年、一度も触っていないアイテムが、写真に写り込んでいる
  • 頻繁に使うモノと、使わないモノが、混在している
  • 使う予定のない家具・布団・スポーツ用具が置かれている
  • 中身が思い出せない棚・箱がある
  • 衣装ケースやボックスなどの収納グッズを使用せず、モノが直接押し込められている

3つ以上当てはまれば、あなたの「押し入れ偏差値」は低いかも…。部屋の片づけに着手する前に、まずは押し入れの荷物を全部出しして把握するところからスタートしましょう!

押し入れの「月次稼働率」を測定するのも、押し入れの状況を把握するうえでたいへん有効です。

先ほど撮った押し入れの写真を見てください。今月1回以上使用したモノを丸で囲いましょう。画像全体の中で、丸の面積が占める割合が、月次稼働率です。
理想的な押し入れの月次稼働率は50%以上、かつ年間で最低1回は、中の荷物を使用することです。来客用の布団やキャンプグッズなどがかさばり、月次稼働率が50%を下回ってしまう方は、外部収納に預けて家の外に追い出してみてもいいかもしれません。誰かに譲ったり売りに出したりして、必要な時だけレンタルするという手もあります。

押し入れを普段使う服や鞄、本などのストック品置場として活用できると、部屋全体の片づけの難易度がぐっと下がります。筋肉質で循環性の高い押し入れを構築して、部屋全体をヘルシーに保ちましょう。

【米田まりな】1991年生まれ。整理収納アドバイザー1級。モノを愛してやまない人に向けた「捨てない片づけ」を考案。著書に「あの人に、イライラするのは部屋のせい」「集中できないのは部屋のせい」(PHP研究所)「捨てない片づけ」(ディスカバー21)。日経新聞NIKKEIプラスワンにて連載中。東京大学経済学部を2014年に卒業後、総合商社でベンチャー投資を担当し、現在は不動産ディベロッパーに勤務。平日は会社員として働きながら、副業で片付けの普及活動をしている。

こめまり【捨てない片付けコンサルタント】の最近の記事