【京都市】中京区 「祇園祭」とお茶の歴史、京のお水を感じる「菊水の井跡」と「大黒庵武野紹鴎邸跡」!
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京都のお水は美味しいという通説があるのをご存知でしょうか?
湯豆腐やパン、コーヒー、和菓子などが美味しいことで知られる京都ですが、その美味しさの秘訣の一番にあげられるのが、京都のお水。
特に、井戸水がまろやかで優しいというのをよく聞きます。
室町時代の末、中京区に「夷」さまを祀る社がありました。
その境内に、名水「菊水の井」が涌き出ていましたそうです。
いま、その痕跡が見られるのが『祇園祭』の時に花形である『菊水鉾』がある鉾町として有名な菊水鉾町にある「菊水鉾の井跡」です。
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「菊水井」という名前は、謡曲「菊慈童」の「菊の葉に記しておいたところ露が滴り、この水を飲んで不老長生した」という故事に因んでいるそうです。
菊の葉の露を飲んで不老長生したという話は、重陽の節句にもあります。
過去関連記事をご参照ください→
【9・9重陽の節句】奇祭『烏相撲』in上賀茂神社
【9・9重陽の節句】in 市比賣神社
また、千利休の師・武野紹鴎はこの名水を愛用しており、1525年からこの地に大黒庵を建てて住んでいたそうです。
今では、四条烏丸の交差点から少し北西に入ったところのマンションの一角に、ひっそりと石碑と案内板が立っているだけです。
そこには、「菊水の井跡」と「大黒庵武野紹鴎邸跡」とあります。
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平成15年まではここに金剛能楽堂があり移転するまでは井戸も残されていたとか。
また「夷」神社があったことから、菊水鉾町はかつて夷三郎町とも言われていたそうです。
マンションビルが建設された際に「菊水」の文字が入った井桁組み石などが発見され、その石を使って石碑が建立されました。
菊水鉾は鉾頭が金色の透かし彫の十六弁菊華(菊花)、稚児人形は甘菊の露を飲んで、700歳の長寿を保ったと言われている能楽「菊慈童」の舞姿をしています。また菊水鉾では祇園祭期間中に武野紹鴎に因んでお茶席が行われ、稚児人形に因んだ和菓子「したたり」が出されます。
『高津商会』では、茶器やお茶道具などの古美術品も揃っており、それらを映画やドラマなどの撮影に使われることもあれば、美術館で特別展示されることなどもあります。
また、お茶の先生たちと一緒にプライベートでお茶会を開催するイベントのプロデュースなどもしていることからお茶に関する勉強をする機会がありますが、その学びには深さと幅があることに毎回、感銘を受けます。
愛用する井戸があったことから「大黒庵」を建て住んだという武野紹鴎の思いを感じられる場所です。
名 称:菊水の井跡
住 所:京都市中京区四条通室町上る菊水鉾町