なぜHSPが寝すぎるのか?!過眠のデメリットについて紹介
こんにちは、精神科医しょうです。
HSPの人は、ロングスリーパーの人が多いと言われています。
たくさん睡眠をとることは悪いことではありませんが、寝過ぎてしまうことによって仕事や家事、学業などに影響が出て困っているHSPさんもいるのではないでしょうか?
やるべきことがたくさんあるのに寝過ぎてしまうと気分が落ち込んだり、憂鬱な気持ちになってしまいますよね。
今回はHSPが寝過ぎる理由や睡眠の質を高める方法、寝過ぎて困るときの対策などについて紹介します。
HSPが寝過ぎる理由は?
長時間寝過ぎてしまう理由はいくつかあります。
体質的なものだったり、疲労の蓄積、睡眠不足、心や体の病気をしているなどさまざまです。
HSPの場合、日常的に色々な刺激を敏感に受け取っているため、疲労とストレスが溜まりやすい状態であることが寝過ぎる理由のひとつとして考えられます。
光や物音、肌に触れる服の感触、気候の変化や職場での人間関係など、あらゆるものに対して敏感に反応しやすい気質を持っているHSPは、精神的なストレスが他の人よりも溜まりやすい傾向があります。
疲労やストレスによって交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、「寝ても寝たりない」「しっかり睡眠をとったはずなのに疲れている」というようなことが起こるのです。
寝過ぎることで起こるデメリット
寝過ぎて生活リズムが狂ってしまう
寝過ぎることによって、生活リズムが乱れて昼夜逆転してしまうというデメリットがあります。
予定がない休日に昼過ぎや夕方近くまで寝過ぎてしまい、夜に眠れなくなり睡眠時間がどんどんずれていく経験はありませんか?
体内時計がずれることで「夜に覚醒して昼に眠くなる」という逆転が起こり、日中の活動にも支障がでるようになります。
昼間に寝ようとしても、車の音や人の話し声、窓から差し込む明かりなど外部環境が騒がしく、深い眠りを妨害されてしまいます。
睡眠不足が続くと身体の疲れがなかなか取れず、結局寝過ぎてしまうという悪循環に繋がりかねません。
寝過ぎてやるべきことができない
疲れているからといって中途半端な時間帯に寝てしまうと、いつの間にか夜を迎えてしまい、やるべきことが何もできていないという状態に陥ります。
そして、寝過ぎると頭がぼーっとしたり頭痛や腰痛などの不調によって、家事や課題などが手に付かなくなってしまいます。
洗濯物が溜まる、掃除ができず部屋が散らかる、寝過ごして遅い時間に夕食を食べるなど、生活にも影響がでてきます。
このように、寝過ぎることはパフォーマンスの低下にも繋がります。
寝過ぎるとかえって疲れてしまう
たくさん睡眠をとることで疲れが取れるように思われがちですが、寝過ぎるとかえって睡眠の質が悪くなり、疲れてしまう危険性があります。
睡眠は、深い眠りの「ノンレム睡眠」と浅い眠りの「レム睡眠」を交互に繰り返して成り立っています。
「レム睡眠」では、記憶の定着や整理が行なわれています。
睡眠時間が長いと浅い眠りの「レム睡眠」が増えてしまうため、十分な休息をとれず脳が疲れてしまうのです。
さらに寝過ぎることによって血流が悪くなり、脳へ酸素が届きづらくなるというデメリットもあります。
寝過ぎると、「頭が痛い」「疲労を感じる」「沢山寝たはずなのにまだ眠たい」など、すっきりした目覚めを得ることが難しくなります。
寝過ぎを防ぐための対策は?
決まった時間に寝起きする
「なんとなく眠くなったら寝る」というように過ごしていては、睡眠時間を一定に保つことが難しくなってしまいます。
朝は決まった時間に起きて、夜はなるべく日付が変わる前までに就寝するようにしましょう。
決まった時間に寝起きをすることで体内時計や生活リズムが整い、夜になれば自然と眠くなるはずです。
また、休日はもう少し長く寝ていたいと思うこともあるでしょう。
その場合は、普段6時に起床しているのであれば朝の9時までには一旦起きてみるなど、起床時間の差を3時間程度におさめることが大切です。
過眠をとるときは15分程度におさえる
仮眠をとる場合は15分程度、長くても20~30分程度におさえるようにしましょう。
眠りについてから30分経つと深い眠りの波がきてしまうため、そこからすっきりと目覚めることが難しくなり疲労を感じやすくなります。
2~3時間の長い睡眠をとってしまうと、頭がモヤモヤしたりぼんやりしてしまう原因にもなってしまうので要注意です。
もし、休日に仮眠をとる場合は夜の睡眠に影響がでてしまうため15時以降は控えるようにしましょう。
また、カフェインは15~30分に覚醒効果があらわれはじめるため、仮眠をとる前にコーヒーを一杯飲んでおくことですっきりと目覚められるでしょう。
起きたらカーテンを開けて身体を伸ばす
朝目覚めたらベッドの上でもいいので、身体を起こして腕を伸ばしてみましょう。
身体を伸ばすことで寝ている間に凝り固まった筋肉がほぐれ、血流がよくなる効果があります。
ストレッチのあとはベッドから起き上がって、カーテンを開け、部屋の中に日光を取り込みましょう。
日光を浴びることで脳が活性化し、目覚めがよくなります。
また、目に光が入ることでストレス緩和に役立つセロトニンが分泌され、気分をリフレッシュさせてくれる効果があります。
1日の始まりをすっきりとさせるためにも、ぜひ毎日の習慣として取り入れてみましょう。
コップ一杯の水分をとる
朝起きたらコップ一杯の水分をとることも大切です。
私たちの身体の大半は水分でできているので、体温調節や代謝促進、排泄など必要な働きを水分が促してくれているのです。
睡眠中は汗などで水分が失われている状態なので、なるべく常温のコップ一杯の水をゆっくり飲むようにしましょう。
また、口の中には数多くの神経が集中しているので、水を飲むことでそれらを刺激して、脳のスイッチを入れることができます。
すっきりと目覚めることは寝過ぎを防ぐことにも繋がるので、意識して取り入れるようにしましょう。
睡眠の質を高める方法
睡眠の環境を見直す
睡眠の質を高める方法として、「睡眠の環境を見直す」ことがとても大切です。
たとえば、部屋の室温は16度から26度に設定する、湿度は50%前後に保つなど、エアコンや加湿器などでうまく調整してみましょう。
また、パジャマで寝ることも大切です。
休日にスウェットなどの部屋着で過ごしてそのままベッドで眠る、などということをしていませんか?
パジャマに着替えることで、「これから眠る」というスイッチを入れて脳の切り替えを行なうことができます。
そして、パジャマは寝やすいように作られている衣服なので身に着けることで快適に眠ることができます。
HSPによっては肌触りなどが気になる人もいるので、自分に合ったパジャマや寝具などを試してみるのも良いでしょう。
寝る前にスマホの画面を見ない、電子機器をオフにする
寝る前にスマホを見てしまう癖がある人は、なるべくベッドから離れた位置にスマホを置くようにしましょう。
寝る前にスマホなどの強い光を見てしまうと、脳は「まだ活動している」と錯覚を起こし、なかなか眠りにつけなくなります。
ほかにも、HSPはさまざまなことに刺激を受けやすいため、寝る前にSNSやネットニュースを見て気分が落ち込んでしまうと、良質な睡眠をとることが難しくなってしまいます。
また、音がないとさみしいからといって、スマホから音楽を流しっぱなしにするのも深い眠りを妨げる原因になってしまうので控えましょう。
睡眠導入などで寝る前に音楽を流してリラックスするのは良いですが、スリープ機能やタイマーをセットして寝るときはなるべく無音の状態にしましょう。
寝る前に音楽を聴く場合は、波の音や川のせせらぎなど歌声が入っていないものや、ゆったりとしたテンポの音楽がおすすめです。
リラックスできる方法を取り入れる
良質な睡眠をとるために、リラックスする方法を自分なりに取り入れてみましょう。
リラックスできる方法の一つとして、首の後ろを温めて凝りをほぐす方法があります。
首の後ろは血管が集まっているので、ここを蒸しタオルなどで温めてほぐすことで血行が良くなります。
腕や肩回りをほぐすストレッチをしたり、布団に入ったあとも深呼吸をしながら足首を曲げ伸ばしすると心地よい眠りにつくことができるでしょう。
また、ホットアイマスクは眼精疲労を和らげる効果だけではなく、視界が覆われて入眠に繋がりやすいため寝つきが悪い人におすすめです。
まとめ
HSPの人が寝過ぎてしまうのには、日常で受けるストレスや疲れやすい気質が関係しています。
ちょっとしたことで疲れを溜め込んでしまうHSPにとって、脳や心身を休めるための睡眠は欠かせないものです。
疲れやすい体質を何とかすることは難しいかもしれませんが、寝過ぎないための対策や寝過ぎてしまう原因を知ることによって睡眠の質を改善していくことは十分可能です。
睡眠は毎日必ずとるものなので、少しでも快眠できるように見直してみましょう。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?
「他人の顔色ばかりみてクタクタ」
「自分の意思で生きられない」
「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」
そんな他人軸に悩むあなたは私のブログ(外部リンク)をチェックしてくださいね。
あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを応援しています♪