【橋本市(高野山エリア)】ジブリの某監督にちょっと似ている、道具のデザインの専門家、居られます
橋本市を違った角度から表現してくれそうな、特徴ある方をご紹介。
『面矢道具学研究所』の面矢 慎介(おもやしんすけ)先生。
プロフィール概略
1954年群馬生まれ。
千葉大学で工業デザインを学び、GKインダストリアルデザイン研究所に入所、道具に関わる研究調査業務に携わる。この間に英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アートでデザイン史を学ぶ。
1995年から滋賀県立大学の教員になり、2020年から同大学名誉教授。定年後は橋本市に移住。
専門分野はデザイン史、考現学、道具学。道具学会 副会長。
人間、生活、道具、デザインの関係を探求する。
当時の担当科目は「比較道具論」、「道具デザイン史」、「道具デザイン演習」、「道具デザイン特論」など。
道具学会HPより道具研究への想いを抜粋
それぞれの道具が固有の形をしていて、いったい何でこんな形をしているのだろう、と興味がそそられませんか。
実は、それぞれの道具の形にはみな何かしらの意味があります。
意図的にそうデザインされた場合もあるでしょうし、民具のように誰が決めたわけでもなく、いつのまにか「自然に」その形になっている場合もあります。それぞれの形は特定の機能が意図されている場合もあり、あるいは装飾(美しさ、かっこよさ)のためにその形になっていることも、あるいは単に昔からそうだから(つまりもっぱら伝統の継承のために)その形にしていることも、あります。
こういう「形」の背景(その形が成立した理由)などを考えながら、身の回りの、特に近代以降の家庭用製品について、その歴史的な変遷を追いかけています。身近な国内の事例ばかりでなく、海外諸国での発展と比較しながら、道具の近代化にともなってデザインがどう変わってきたのかを研究してきました。
これまでに、
・アメリカにおける調理レンジ、洗濯機、家庭用コーヒーメーカー
・イギリスにおける電気ケトル、鍋
・日本における石油コンロ、魔法瓶、炊飯器、ワープロ、仏壇
など、様々な家庭用品のデザインや技術史(産業と技術の変化)を研究。
道具のデザイン研究とは
道具のデザインとは、道具を工夫して突き詰めた結果が形になったもの・形が残ったものであり、それぞれ一つの商品だけを見ても分かることは乏しいですが、同じジャンルの商品を集めてデータをとると見えてくるものがあり、それを読み解く研究とのこと。過去の道具だけを研究するのではなく、これからの道具にも共通する、必要とされる要素も研究します。
今は橋本市に移住されて、『面矢道具学研究所』を立ち上げられて、道具学を広める活動をされています。
個人的な感想としては、地方の大学もない地域でこんな身近にデザインの研究者が居られることなんて普通は無いので、これまでの研究ノウハウを活かして、地域に対して
・ものづくりに関して道具のデザインのイロハを教えて頂いたり
・表面的ではない本質的なモノの見方を教えて頂いたり
・何にもないと言われる橋本市を、デザインの研究者目線で新しい価値付けしてもらったり、素人には見えない橋本市ならではの要素を見つけて頂いたり
と、(個人的に動いている)橋本市の面白さを見つける地域づくりに巻き込ませて頂いたら面白そうだなぁと妄想しています。
研究者と聞くと堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、お話しやすい方でしたので、興味のある方はぜひ研究所を覗いてみて下さい。学びが増えます。
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『面矢(おもや)道具学研究所』
住所:和歌山県橋本市妻2丁目5−4
連絡先:omoya.dougu@gmail.com