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10代・20代の生理にまつわる不安を解消したい

理学療法士/ケイシー理学療法士、骨盤底筋指導士、マタニティヨガインストラクター

こんにちは。病院PTケイシーです。

今日は、私が生きてきたなかで

女性という性別に生まれたからこそ

不安になったり困った瞬間について

お話していきます。

女性のことは女性が分かっているなんて

絶対そんなことないと思うんです。

私の頃の学校生活での性教育なんて

小学校の頃には事実にオブラートを

3枚くらい巻いた表現が多く

無駄に記憶に残っているのが

「生理は血じゃないです!」と

連呼していた先生の話。

そのおかげで生理は私にとって

「血じゃない赤いなにかが体からでてくる」

という不気味な現象になりました。

今思えば

いや別に認識は血でもよくないか!?

名前も「経血」なんだから!

血管を流れているわけではないけど

その血かどうかという定義は重要なの!?

こんな余計な印象を植え付ける前に

もっと大事なことを教えてくれ!って

今なら言うと思います。笑

今の性教育は少しは変わってきて

いるのでしょうか?

そこで、私が当時、

知らずにいたせいで不安だったことを

いくつかのカテゴリに分けて

ざっくばらんに話していきます。

本日のテーマは「生理のこと」

生理とは

女性は体が成熟すると、繫殖のために必要な

「生理」というものが毎月来ることや

膣から血がでてきて、自分では出したり止めたり

できないからナプキンが必要になること、

生理がくれば妊娠可能な体になったというサイン

ということはある程度

親からの説明や授業で習いました。

ですが、いざ始まってみると

生理について気兼ねなく話せる人が

私にはいませんでした。

たとえば、

血の塊のようなものが出てきたが大丈夫なのか、

赤くなくて茶色いものが出てきたがなにか、

少し変なにおいがするけど普通なのか、

血の色はこんなに濃くていいのか。

色んな事に不安になりましたが

それを親や周囲の友人に聞くことは

なかなかできませんでした。

生理は恥ずかしいこと?

なんとなく我が家の母の認識的に生理は

「恥ずかしいこと」のように

扱われていて、生理について父に

聞いたり、リビングで話そうものなら

咎めるように母に首を横に振られたことを

今でも覚えています。

今思えばこれが一番よくなかったと思います。

身近で体のことを一番相談できる環境が親です。

私は男兄弟で、母しか女性が居なかったのに

なんとなく公に話しちゃいけない雰囲気から

母親にもなかなか相談できず

分からないような袋に入れられたナプキンを

こっそりもらう生活が「普通」だったんです。

でも、本当は

生理のこと、性行為のこと、妊娠のこと

それらをあけすけに話す関係性であるべき

だったと思います。

子宮を締め付けられるような痛みは正常なのかな?

痛いときはどうしたらいいのかな?

なんで試験前なのに眠さを我慢できないの?

なんでこんなにイライラするの?

今思い返しても

不安はたくさんありました。

自分で調べてみても

インターネットの情報には不安を煽るものも

正しくないものも少なからずあり

余計不安になることも少なくありませんでした。

そこで、時間を戻せるなら

当時の自分の説明してあげたいことを

まとめてみました。

経血について

生理の時の血は手から流れる血と違い

粘り気があり暗い赤色をしているよ。

生理の最初と最後は酸化した古い血液が

茶色くなって出ることがあるので大丈夫。

酸化しやすい経血はナプキンに付着して

時間が経つと臭いが生じやすいから

こまめに取り換えると良いよ。

そして、小さい血の塊が混じることもあるけど

小さいものは正常だから大丈夫。

大きいものがいくつも出るときは

子宮に問題が生じていることもあるから

病院に相談してみると良いよ。

生理痛について

お腹の痛みは、厚くなった子宮の内壁を

はがすために子宮がキュー―っと収縮するため

締め付けられる痛みがあり、痛みの感じ方には

個人差があるよ。痛みに強いとか弱いとかじゃ

ないから大丈夫。

生理痛がつらいときは痛み止めに頼っていいよ。

どの痛み止めが合うかどうか、市販薬を

試したり、医師に相談したらいいよ。

(私はロキソプロフェンがお守り)

あまりにも痛いときには、ほかの病気が

隠れているかもしれないから我慢せず

婦人科に相談しに行くこと。

(私はドラマの見過ぎで妊娠している人が行く印象が

強く行きづらかったが、20代になったら

子宮頸がんの検診でしょっちゅうお世話になるし

耳鼻科に行く感覚で気軽に行って

早めに相談すればよかったと今なら思うよ)

生理の症状がつらく日常生活に支障をきたすなら

低用量ピルの使用という選択肢があるよ

(これはまた別の記事でこまかく書こうと思うよ)

眠気やイライラを感じる理由

生理は女性の体のなかのホルモンの変化で

生じるもので、子宮だけじゃなく

全身や心の機能と密接な関係があるんだよ。

その影響で生理前後には

腰痛や腹痛以外にも下痢や便秘、疲れやすさ、

眠気、集中力の低下が起こりやすいの。

これは個人の気合いや気持ちの問題じゃなく

女性の根本的な性質であり

身長差や顔の形がそれぞれ違うように

個々の女性で違い比べようがないこと。

毎月繰り返す中で

生理のリズムや症状の傾向を捉えることで

自分自身で工夫もできるよ。

例えば、生理までにやるべきことを前倒しにし

生理前後の負担を減らしたり

食べ物や睡眠時間を調整すること、

イライラしたときの自分の機嫌をとるために

どうしたらいいかなどを考えるなど

自分の健康管理の一環として

早めにやってみると、生理に振り回される生活から

少し生きやすくなるよ。

おわりに

今となっては夫というパートナーができ

「生理でからだがつらいんだよね」

「便座カバーに血がついてしまったよ」

と日常会話で普通に話すようになり、

夫も当たり前のように薬を持ってきてくれたり

気分がとげついているときは

ほどよい距離でほっといてくれたりしています。

生理は恥ずかしいことじゃない。

「頭が痛い」「筋肉痛がある」というように

普通に会話できるカテゴリになればいい。

そのために、少しでも当時の自分に

知識があればよかったなと思ったため

今日その若いころの気持ちを消化すべく

ブログを書きました。

長くなりましたが今日はここまで。

また次回。ありがとう。

病院PTケイシー

理学療法士、骨盤底筋指導士、マタニティヨガインストラクター

病院で理学療法士をしているケイシーです。【理学療法士とは】Physical Therapist(PT)ともよばれます。主に体に障害を負った人をリハビリし日常に送り出したり、運動の指導、体のメンテナンスなどをする仕事です。ケイシーは現在、【妊娠中や産後の女性の体のケア】と【入院中の患者様のリハビリ】【予防医学】を専門としています。ここでは、病院で働いてるからこそ話せる小話や、心と体を健やかに保つことの大切さ、日常生活に役に立つ医学情報などについてなどざっくばらんにお話ししていきます。

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