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HSPとアダルトチルドレンの『共通点』とは?自尊心や自己評価が…

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医のしょうです。

HSP気質とはHighly Sensitive Personと言われ、繊細で敏感、共感性豊かな人々のことを指します。

HSPさんは日常のさまざまな場面で生きづらさを感じている人が多いです。

親と性格が合わない、親に理解されないなど家族内での関係に悩んでいるHSPさんも多いのではないでしょうか?

親の顔色をうかがって神経質になってしまったり、少し会話をしただけで疲れてしまったり……。

HSPさんの他にもAC(アダルトチルドレン)の人にもこのような特徴があります。

HSPはよくACと似ていると言われることがありますが、どのような関係があるのでしょうか。

今回の記事では、HSPとACの関係についてご紹介します。

毒親とは?

子供に悪影響を与える親のことで、子どもの人生を支配してコントロールしようとする特徴があります。

子どもに対してネガティブな言動を投げ掛けたり、子どもが幸せになることを良しとせず自分と同じような環境に身を置かせることで安心感を得ようとします。

毒親から育てられた子どもは、適切な教育や愛情を受けられずACになってしまう可能性があります。

また、毒親育ちの子どもは些細な言動を気にして傷ついたり、他人の気持ちを先読みしたりするなどHSPのような特性を持ちやすくなります。

AC(アダルトチルドレン)とは?

AC(アダルトチルドレン)は、子どもの頃の虐待や親からの否定的な言動、不適切な教育環境下で育ったことが原因によりトラウマを抱いている人のことです。

社会活動や人間関係の維持などに影響があるため、大人になってからも苦しんでいる人がとても多いです。

愛情に対して飢餓感や不安感を持ち、人に対して依存性が高く、自分をどう思っているのか知るために試すような行動を取ります。

HSPとACは同じ?

HSPとACは非常によく似た共通点がありますが、同じものではありません。

HSPは「生まれつき持っている性格の気質」で、ACは「親から愛情を受けられなかった」「適切な環境で育ててもらえなかった」ことが原因で後天的になってしまう性格です。

ACが機能不全家族や親からの言動が原因なのに対し、HSPは必ずしも親や家庭環境に問題があるわけではありません。

しかし、HSPの人が親に特性を理解してもらえずに否定的な言葉を掛けられてしまうことによって、ACのような心性を持ち合わせてしまうこともあります。

HSPとACの共通点について

人の機嫌をうかがう

周囲が期待している通りの言動を取ろうとしたり、自分の発言がどう思われているのか気にして人の機嫌をうかがったりしてしまいます。

HSPの人は特に周りが求めていることを敏感に察知することが得意なので、その期待に応えようと無理をしてしまう傾向があります。

ACの人は自分への被害を未然に防ごうとして防衛反応が働くため、人の顔色を常にうかがう癖があります。

幼少期に親から受けた心的外傷によって、攻撃されないように無意識に反応してしまうのです。

「人の機嫌をうかがう」という点は同じですが、HSPとACでは要因がそれぞれ異なります。

人と親密な関係になることが難しい

HSPの人は、周りに嫌われないようにするために良い子であろうとして本当の自分を隠してしまいます。

周りの人はなかなか気付いてくれないので、「誰も辛さを分かってくれない」という気持ちになり、精神的に追い詰められて生きづらさを感じる人が多いです。

ACの人は、親に酷いことをされたり否定されたりして、愛情をもらえなかったため「人との正常な付き合い方」を学べないまま大人になった人が殆どです。

対等な距離感や甘え方が分からずに、人と親密な関係を持つことに恐怖を感じてしまう人もいるようです。

「NO」と言えない

ACの人は「断ったら攻撃されるのではないか」「良い人に思われたい」という気持ちから、他人からの頼み事にNOと言えません。

幼少期から親の顔色をうかがって行動してきたため、大人になってからもその癖が定着してしまっているのです。

HSPの人は「他人からどう思われているのか気にして合わせてしまう」「本音を隠してしまう」ことから気が乗らなくても進んで自分から引き受けてしまう傾向にあるのです。

自尊心や自己肯定感が低い

HSPやACの人は共に自尊心や自己肯定感が低い傾向があります。

自分に対して否定的な感情や劣等感を抱いているため、他人と比べて落ち込んだり塞ぎ込んだりしてしまうのです。

HSPの人は完璧主義な性格を持っている人が多く、常に周囲を意識してしまうので他人と比べて自分が劣っていると感じやすいという特徴があります。

それに対してACの人は、親からの言動によって自尊心が傷付き、上手く自己肯定感が育たないまま大人になってしまった人が多いです。

HSP & ACの人が人生を豊かにするためには

開き直ることも大切

人から注意されると理不尽なことでも「自分が悪いんだ」と思い込んでしまうところがあります。

自尊心が傷付いた状態だと、罪悪感を強く抱いてしまうため他人の発言を無抵抗で受け止めてしまうのです。

人から攻撃や注意されても「誰にでもミスはつきもの」だと考えて、自分を追い詰めないようにしましょう。

反省すべき点だけを心に留めて、開き直ることが大切です。

自分から変わるための行動をする

今のあなたは自分に対して否定的な気持ちを持っているかもしれません。

しかし、どんな人にも欠点があり完璧な人はいないのです。

周囲の人に不満を持ったり自分に合わせるように変化を求めたりするのではなく、まずは考え方から変えていきましょう。

自分自身が変わることで周囲の人との関係も変わっていきます。

成長するためには自分の弱さと向き合って、一つ一つ改善していくしか方法はありません。

焦らずに出来ることから少しずつ意識を変えていくことが大切です。

人に好かれようとしない

人からよく見られたいと思うあまり、無意識に良い人を演じようとしてしまいがちです。

本心を隠して他人と接するので、気疲れしてしまったり生きづらさを感じて深く関わりを持つことが出来なくなってしまいます。

周囲の評価で自分の価値を決めてしまうと、自己肯定感が生まれなくなってしまうので要注意です。

あくまで自分ファーストで行動するようにしてください。

人から好かれるよりも、まずは「自分を好きになること」から始めてみましょう。

まとめ

HSPとACは似て非なるものだということが分かったかと思いますが、この二つはどちらも心の傷やトラウマを抱えている人も多いです。

自分の精神的なトラウマから抜け出そうと、他人と無理に関わりを持つ必要はありません。

自分が心穏やかに過ごせることがHSPやACの人には何よりも大切なのです。

自分の得意なことや趣味に打ち込んでみるなど、安らげる場所を意識的に作ってみましょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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