【一宮市】工藤公康さんと竜田遼さんの「夢の課外授業」を一宮市立貴船小学校で取材してきました!
2022年7月11日(月)、貴船小学校で「夢の課外授業」が開催されました!
この日、貴船小学校は、工藤さんと竜田さんの歓迎モード全開で、小学校の至るところにこの横断幕が張り出されてあり、子供達や先生方が楽しみにされていることがひしひしと伝わってきました!
それでは「夢の課外授業」はどんな内容のプロジェクトなのかをご紹介致します。
「夢の課外授業」は、各界で活躍する人物を講師として小学校・中学校に招き、生徒に語り掛け、対話を行い、共同で何かを創り上げるプロジェクト。
先生たち一覧を見てみると、野球からは工藤さんはじめ元ヤクルトの古田敦也さん、バレーボールからは、大林素子さん、ゴルフからは丸山 茂樹さんと、早々たるメンバーが名を連ねていましたよ!
今回は、貴船小学校の小学6年生を対象に、「夢の課外授業」の賛同者である工藤公康さんとパーソルキャリア株式会社の竜田遼さんが講師となり、子供達が将来に夢や目標を持つきっかけになる授業が行われました。
第1部は、工藤さんからのお話です。
皆さんご存知のとおり、工藤さんは福岡ソフトバンクホークス前監督で、現役時代は29年間プロ野球選手としてマウンドに立ち続けた大エース。
2022年4月からは、新たな目標に向かって筑波大学院博士課程に進学し、スポーツ医学博士取得に向け、研究や検診活動を行っていくとのことです。
そんな工藤さんが今回、貴船小学校の子供達に伝えたかったことはどんなことだったのでしょうか?
1.目標や話したこと、感じたことを何かに書いておこう!
工藤さんは、福岡ソフトバンクホークスの監督をしていたときに、選手に質問されたことをその場ですぐに回答してしまったことで、監督として失敗してしまったそうです。
後になって「もっとこんな風に声をかけてあげていたら」など、色々な想いが工藤さんの心の中を巡りました。
その時にやはり大切だと思ったのは「毎日自分が学んだことは書き留めておく」ということ。
感じたこと、話したことを何かに書いておくことで、後で見返したときに復習ができ、新たな自分の発見にもつながりました。
選手にかける一言も、選手たちにとって一歩を踏み出せる勇気になったり安心となったり。
ぐっすり眠れる材料を与えてあげることも監督として大事なことだと気づいたそうです。
2.チャレンジ精神でいこう!
「今までやってきた練習を日々同じように続けていくだけだと新しいものは生まれない。」
新しいものを生み出していくには、「このままでいいのかな?」と考え、新しいものを創り出せる勇気が大切です。
工藤さんは常に自問自答を繰り返し、選手に目的をしっかり伝え、今までとは違う練習方法を取り入れていきました。
その際、合っている、間違っているではない想いも一緒に伝えて。
新しい発想の練習に取り組んでいったことで、チームがどんどんよくなっていったそうです。
その結果、2015年に監督就任後、2021年退任までの7年間で5度の日本シリーズ制覇にチームを導きました。
■ 現役をできるだけ長く
一般的に、日本の野球界における現役の平均年数は「1軍では9年、2軍では7年」と言われているそうです。
そんな中、工藤さんは現役生活29年!!! 本当に素晴らしいですよね☆
工藤さんは元々人の身体に興味があって、どうしたら現役を長く続けることができるのだろう? と日々考えてこられました。
若い世代の人にどうアドバイスしていくべきか、などのお話もされていました。
3.竜田さんから工藤さんに質問!
2部でお話してくださる竜田さんから、工藤さんに2つ質問がありました!
<質問1>
工藤さんの今の夢は何ですか?
農業をやりながら、野球教室などをしていきたいです。
生涯勉強。年齢関係なく、どんなことでも学べます。
<質問2>
夢に向かっていくにあたり、大切なことは何ですか?
チャレンジ精神とあきらめない心です。
そして、それを楽しむ!
選手には「明るく元気に、楽しく真剣に」と伝えてきました。
だって、楽しくプレーをしている選手を見ている方が楽しいでしょう!
4.子供達から工藤さんに質問!
<質問1>
テニスのときに緊張してしまいます。緊張と付き合う方法は?
(工藤さんが最高に緊張した場面を例に)仲間やコーチから「今まで頑張ってきた!好きにやっていいよ」「らしくないぞ」などの声をかけてもらったことがきっかけで、気持ちをしっかり切り替えられ、勇気も持てました。
会話することはとても大切だと思います。
<質問2>
練習のとき、どんなことを考えていましたか?
楽して遠くに投げるにはどうしたらいいんだろう? と考えてみたり、週刊ベースボールの分解写真を見て研究をしたりしていました。
その本の中で、背筋を鍛えた方がよいと書いてあったら実践してみたり。
どうやったらうまくいくかな? と考えていました。
<質問3>
練習のときに大切にしていた言葉は何ですか?
試合のときにバッターボックスにいる闘志満々のバッターがとにかく怖かったんです。
その時に、「闘争心を表に出して」とコーチからアドバイスをもらいました。
それから闘争心を意識してマウンドに上がるようになりました。
<質問4>
一流になる選手と普通の選手の違いは分かりますか?
(アメリカ1Aでの経験から)アメリカの選手は、もし試合でうまくいかなかったとしても、「たまたま打てなかっただけ」と誰もが口をそろえて言います。
その考え方をもとに自分もできる! と頑張ってみたら球が10キロも早く投げられました。
成功する、しないは自分次第。そして、一流になる、ならないの答えはありません。
全てはあきらめない心が大事。
第2部 竜田さんのワークショップ
竜田さんは、パーソルキャリア株式会社の「“はたらく”を考えるワークショップ」責任者です。
今回は「はたらくってどんなこと?」ということをワークショップを通じて教えてもらいました。
まずひとつめに興味深かったのは、
・もしお金が無限にあったらあなたは働きますか?
という質問。
貴船小学校6年生の皆さんの回答は、働く、働かないがだいたい半々くらいでした。
仕事とお金は繋がっている、けれど、お金だけが働く理由じゃない。
次に質問があったのは、
・日本には何種類の仕事があると思いますか?
今日は、この数字を覚えて帰ってくださいね! とも言われていた質問でした。
「3,000」「100万」「2000万」と子供たちの回答があがる中、正解は、およそ「17,000種類」!
沢山の仕事を知った上で、自分が将来何になりたいか考えられるって、なかなかいいと思いませんか?
そんなわけで、グループワークでは、生活の中にある仕事をみんなで探していきました!
さて、何個書けるかな?
7分間でイラストを見ながら思いつく仕事を書き出していきます!
工藤さんも一緒に参加されていました!
貴船小学校では、49個のお仕事を書き出したグループがNo.1!
ちなみに49個は、全国でだいたい3位くらいなのだそうです☆
竜田さんは、
例えば「野球」だったら、バットやボールを作る人、選手をスカウトする人、チケットを売る人、トレーナー、警備の人など、
野球をする人だけではなく、それに関係するお仕事が存在することを知ることで仕事の知り方が広がっていくと教えてくださいました。
又、自分の夢や好きなことに関係する仕事を調べてみてとのアドバイスがありました。
授業を受けた子供たちにお話を伺ったところ、
「野球がうまい子は周りにはいるけれど、あきらめないで努力を続けていけば何事にも一流になれる。もしプロ野球選手になれなかったとしても、野球に関する仕事を沢山知ることができたから球場でも働いてみたい。」
「夢を叶えるのは難しいかなと今から思っていたのですが、お二人の話を聞いて、あきらめちゃだめだと思いました。」
「どんな事も長く続けていくことが大切だと思いました。将来はプロ野球の選手になりたいです。」
とキラキラした夢も一緒に語って頂けました! 貴船小学校の皆さん、ありがとうございました!
最後に工藤さんからは、
「みんなのキラキラした目を見て、将来が明るいと感じました。今日の授業を未来にぜひ役立ててください。」
とのお言葉がありました。
竜田さんからは、
「好きなことに関わる仕事はいっぱいあるんだよ。」
ということを教えてもらいました。
又、貴船小学校の皆さんが最後に見せてくれた演舞のあと、
「鳥肌が立ちました。みんなであわさるとすごい力になる!」
と新たな発見もされていました☆
工藤さん、竜田さんによる「夢の課外授業」が、子供たちにとって、夢に向かって羽ばたけるきっかけとなりますように!
夢に向かって羽ばたけ貴船っ子!