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難聴者が声を“読める”ようにしてくれるソースネクスト「タブレットmimi」は世界を救う!?

安蔵靖志IT・家電ジャーナリスト
ソースネクスト代表取締役社長の松田憲幸氏と「タブレットmimi」(筆者撮影)

ポケットタイプの翻訳機「ポケトーク」シリーズで有名なソースネクストが、得意の音声認識技術を応用した難聴者向け端末「タブレットmimi」を発表しました。12月4日発売予定で、価格は2年間の国内通信料込みで3万1800円(税別)です。全国の家電量販店のほか、眼鏡販売店の「メガネの愛眼」でも販売を開始します。まずは試してみたいという人向けに月額2980円(税別)のレンタルサービスも開始する予定です。

タブレットmimi
タブレットmimi

タブレットmimiは8インチのディスプレイを搭載するタブレット型の端末で、マイクから集音した声を音声認識技術によって自動的に文字化してくれるというもの。加齢などで耳が聞こえづらくなった方でも、スムーズな音声コミュニケーションができるようになっています。日本語が読みやすい教科書体フォントを採用しており、文字サイズの変更もできます。

インターネット経由で音声を文字化してくれます
インターネット経由で音声を文字化してくれます
読みやすい教科書体フォントを採用
読みやすい教科書体フォントを採用
文字サイズも変更可能
文字サイズも変更可能

4G LTEの通信機能を内蔵しているため、外出先でもWi-Fiに接続することなく利用ができます。高齢者宅ではWi-Fiはもちろん、インターネット接続環境がない場合も多いと思いますが、これなら自宅でも外出先でも、気兼ねなく使えて安心です。

携帯電話やスマートフォンと違って初期の契約も月額通信料金も不要ですが、使い放題の2年間が経過した後はサービスの延長手続きが必要です(延長しない場合はWi-Fi接続でも使えなくなります)。

2年間の国内通信料込みで、その後は更新が必要になります
2年間の国内通信料込みで、その後は更新が必要になります

世界の何億人もの人々の暮らしを変える可能性

タブレットmimiは同社の「ポケトーク」シリーズとは違い、音声を認識して文字にするだけの機器で、言語の違う世界中の人々とのコミュニケーションを円滑にするという製品ではありません。ですが、WHO(世界保健機関)によると現在の難聴者は世界で約5億人近くもいて、2050年には9億人ほどに増えるとのことです。

世界の難聴者数は約5億人で、2050年には9億人にまで増えると予測されています
世界の難聴者数は約5億人で、2050年には9億人にまで増えると予測されています

耳が聞こえづらくなることによって、家庭内や出かける先で通常のコミュニケーションがしにくくなったという人にとっては、かなり便利な製品だと感じます。スマートフォンやインターネットサービスなどを利用すれば同じようなことができるのは確かですが、ITリテラシーが高くない人、自宅にインターネット環境がない人でも安心して使えるというのも大きな魅力になりそうです。

●製品情報

https://mimi33.jp/

IT・家電ジャーナリスト

IT・家電ジャーナリスト 一般財団法人家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)、スマートマスター。AllAbout 家電ガイド。日経BP社「日経ネットナビ」「日経ネットブレーン」「デジタルARENA」「日経トレンディネット」などを経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電製品紹介コーナーの構成などにも携わっている。

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