この公園のすぐ近くに祖母の従妹に当たるおばちゃんが住んでいて、良く訪れた記憶があります。

その頃は、木が茂り少し薄暗い公園でしたが、男の子たちがキャッチボールをしていたり、子どもたちが集まる公園でした。

祖母が亡くなってから、この公園には10年以上来ていなかったのですが、冬とは思えない暖かな陽気に誘われて、ふと立ち寄ってみました。

記憶では緑色のフェンスに囲まれていた気がしますが、現在はグレーのしっかりとしたフェンスに変わり入口は施錠できるように門がつけられていました。

公園内は綺麗に整備されていて、鉄棒、幼い子どもが遊んでも安心な小さな滑り台、ハニータウンと記されたにょきにょきお花が生えている複合遊具があります。

その奥は円型の広場になっていました。

入口からまっすぐに続く舗装路はテルモさんの敷地と繋がっていて、テルモさんの敷地にはIDカードを持っている方だけが通れるようになっているそうです。

外の看板を見ると下に『テルモ株式会社愛鷹工場』と記されていました。関係者以外入ってはいけない公園だったのかと思い、一瞬躊躇いましたが、私と入れ違いで小さなお子さんと手をつないだ方か滑り台の方へ歩いていくのを見て安心しました。

綺麗に保たれているのは、テルモの外勤の方々が毎日掃除してくれているからなんだそう。

会社の出入口にもなっている公園は『テルモ公園』と命名されています。

防犯上、また事故などの対応にも、こうして大人が出入りする公園は画期的です。

こういう公園がもっと増えたらいいのになぁと感じました。

明るく風が通り抜ける公園に差し込む暖かな陽気は、いつもにこやかなおばちゃんに似ていて、おばちゃんからもらった優しさを、今度は私が誰かに引き継いでいく番だと、人に優しくありたいと強く願うのでありました。