昼食時間は男性21.3分、女性27.5分…サラリーマンなどのランチタイム事情
男女間では女性の方が長い昼食時間
朝から夕方までの就業時間中、唯一まとまった長さの休みが取れるのが、昼食を食べる時間も含めたランチタイム。その名の通り昼食を食べるのはもちろんだが、ちょっとした休息を楽しむ、気分転換を図るなど、午前中の働きの疲れをいやし、午後からの就業に備えて英気を養う時間でもある。そのランチタイムに、会社員はどのぐらいの時間を費やして食事をしているのだろうか。サラリーマンのこづかい事情を中心に活動様式を探る、新生銀行の定点観測的調査報告書「サラリーマンのお小遣い調査」(※)の最新版から、その実情を確認する。
まずは昼食にかける平均時間。これは純粋に食事をする時間であり、昼食用として企業から用意されている、勤務日のお昼休憩の時間(ランチタイム、お昼休み)を意味しない。
男性は大体20分強。意外なことに年齢による差異がほとんど出ていない。健康療法的意味合いから、年上ほどゆっくりと時間をかけて昼食を取るイメージはあるが、実態としてはそうでもない。
一方女性は男性と比べて6分ほど長く30分近く。これは後述するように、女性が昼食を単なる食物の摂取にとどまらず、コミュニケーションの機会としての認識があり、その分長い時間が必要なのだと考えられる。また、食事そのものを味わいたいとの、グルメ志向も強いのだろう。実際、ランチタイムの時間区分のうち、50分超の回答を抽出すると、男性よりも女性の方が多く、全体では約3割を示している。
他方、男性は50分を超えた時間をかけている人は2割足らずでしかない。
ランチタイムの食事以外の過ごし方は
ランチタイムの過ごし方について、食事(を兼ねたコミュニケーションも含む)そのもの以外の行動を、複数回答で尋ねたのが次のグラフ。
男女ともにもっとも多くの人が行っているのは「インターネットの閲覧」。男性は48.2%、女性は54.3%。使用機種は限定していないので、パソコン以外に携帯電話(スマートフォン含む)も含まれるのだろう。お昼休みはスマートフォンでインターネットにアクセスというスタイルは、男女とも共通の過ごし方だと思われる。
変動があるのは第2位以降。男性に限ると「昼寝や休息」「LINEやメール」の順で続いている。他方女性は全体だけでなくおおよその年齢階層で「LINEやメール」「SNSの閲覧・投稿」が第2位以降の上位に付く。男性も「SNSの閲覧・投稿」に時間を割いてはいるが、優先順位は低い。女性はランチタイムを休み時間と割り切り、コミュニケーションに没頭しているのが分かる。
食事そのものですら同僚などとの対話を楽しみ、それゆえに男性よりも長い時間となる。食事以外の時間もランチタイムの間はコミュニケーションに没頭する。女性社員はある意味、時間の切り盛り・割り切りに長けているとも表現できよう。
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※サラリーマンのお小遣い調査
直近年分となる2022年分は2022年4月11日から18日にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2712人。男女会社員(正社員・契約社員・派遣社員)に加え、男女パート・アルバイト就業者も含む。公開資料で多くを占める会社員は男性1252人・女性842人。年齢階層別構成比は20代から50代まで10歳区切りでほぼ均等割り当て。未婚・既婚比は男性が41.8対58.2、女性は60.1対39.9。なお今調査は1979年からほぼ定点観測的に行われているが、毎年同じ人物を調査しているわけではないことに注意。
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