【大垣市】インタビュー/ファンの心をくすぐる「東海道本線大垣駅グッズ」。その魅力とは?
大垣市の中心部に位置し、多くの市民に馴染み深いJR大垣駅は2024年に開業140周年を迎えました。そんな大垣駅にちなんだグッズが企画され、2024年7月20日(土)から販売されているのはご存じでしょうか? 今回は、株式会社JR東海リテイリング・プラスのグッズ担当者にその制作について話を伺いました。(取材日:2024年8月13日)
──この度、発売されました「東海道本線大垣駅グッズ」ですが、どのような経緯でグッズ制作の企画が決まったのでしょうか?
EC推進部 篠邊 泰介さん(※以下、篠邊):大垣駅が2024年に開業140周年を迎えることから、青春18きっぷで旅行された方や大垣駅を利用されている方に懐かしんでいただきたいという思いからグッズを制作しました。
──篠邊さんご自身も青春18きっぷを利用した思い出などありますか?
篠邊:はい、青春18きっぷを利用して出身地の京都から東京だけでなく、東北や北海道まで旅行しました。一昔前は大垣駅のホームには駅員さんがいて、肉声のアナウンスを聞けたところが、雰囲気があって好きでした。大垣駅で乗り換えになることが多く、そのタイミングでお客様同士、一体感を持っていました。また、大垣運輸区で車掌をしていたこともあり、さらに大垣駅に愛着が強まったところもあります。
──篠邊さんはEC推進部のデザイナーとお聞きしましたが、普段どのようなお仕事をされているのですか?
篠邊:鉄道グッズの企画、仕入の担当をしています。過去にもJR東海グループならではの商品を作ってきました。例えば、東海道新幹線の再生アルミを使用したストローの企画、乗務員が使用している白手袋の仕入れなどを行ってきました。
──今回のグッズですが、見た目もとても可愛く、ついつい人に自慢したくなるデザインですが、どんなところにこだわって作られたのでしょうか?
篠邊:資料を基に細部を忠実に再現しました。クリアファイルの表裏で列車の運転士側、車掌側を再現するなど、バリエーションを持たすことにもこだわりました。中でも注目してもらいたいのは「構内10Km/H以下」のマフラータオル。「大垣ダッシュ(※)」という大垣駅特有の現象に対しての、唯一無二の案内物だと思っています。SNSでも「超マニアックですね!」「欲しい……」「懐かしい」「あの看板タオルにするんかい」等のお声をいただき、とても嬉しく思いました。
※「大垣ダッシュ」とは大垣駅の構造により、何度も繰り広げられる乗換え時の現象のことをいいます。過去、大垣駅構内には「構内制限10キロ以下」という注意が記載されていたこともあり、それが今回商品化されました。
──再現度の高さも注目のポイントなのですね。苦労されたデザインなどはありますか?
篠邊:再現が大変だったのは185系のグッズ(方向幕キーホルダーとクリアファイル)です。車両形式によって微妙にデザインが異なるのですが、本当に「ムーンライトながら」として走った車両なのかの照合が大変でした。
──販売されましたグッズは、大好評だということですが、今後新作など出る予定はありますか?
篠邊:現段階では未定ですが、今後も「これを公式がやるのか」「これが欲しかった」と思っていただけるような題材を商品化していきたいと考えています。
こちらの「東海道本線大垣駅グッズ」は大好評につき、キヨスクなどの店舗での販売は完売のため終了。2024年8月現在では一部商品がオンラインショップで購入することができるそうです。
──最後に、記事を読んでいる読者に伝えたいことなどがありましたら、教えてください。
篠邊:今も昔も東海道本線の要衝である大垣駅に当グッズで思いを馳せていただけますと幸いです。また売り切れとなったチャーム付き方向幕キーホルダー(計4種)は9月再販に向けて準備中です。イチ大垣ファンとして、今後も大垣駅を応援してまいります!
──ありがとうございました。
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大垣愛・鉄道愛にあふれる篠邊さん。そのパッションを胸に秘めながら更なるグッズ制作に取り掛かっていきたいと話していました。今後も、ご当地ならではのアイディアあふれるグッズの誕生が楽しみですね。