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【神戸市兵庫区】神戸→広島で活躍していた「神戸市電」は最先端の「東洋一の市電」だったこと知っとぉ?

斎信夫(いつき)WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

先日、神戸市広報のXでこんなポストが流れてきました。

1971(昭和46)年まで走っていた神戸市電の姿です。筆者はまだ小さかったのでほとんど覚えていませんが、この姿に懐かしさを感じる方も多いことでしょう。

その「神戸市電1103号車」が、現在兵庫区のノエビアスタジアム神戸がある御崎公園に保存・展示されているのをご存知でしょうか?

場所は、ノエビアスタジアム神戸のすぐ北側です。

1954年(昭和29)年、神戸市交通局長田車両工場製としては最後の車両です。速度・乗り心地を重点に車両の近代化を図った防振防音電車で、当時としては画期的な性能を誇り、「東洋一の市電」とも言われていました。

グリーンとベージュのツートンカラーがいいですね。ツートンカラーの車両は、1935(昭和10)年から製造が始まったそう。このグリーンのカラーリングは、神戸市営地下鉄西神・山手線の車両に引き継がれています。

1971(昭和46)年に神戸市電は廃止されましたが、その後、29両を広島市の広島電鉄が譲り受けました。行先表示器などは一部改造されましたが、神戸市電のグリーンのカラーはそのまま引き継がれています。

神戸市電が広島に移籍して50年となる2021(令和3)年には、「リバイバルKOBE」というイベントを広島電鉄が開催。移籍してからの歩みを紹介する特設ページは今でもこちらから見ることができます

画像:広島電鉄公式サイトより引用
画像:広島電鉄公式サイトより引用

神戸市電の車両が、広島でこんなに活躍していたとは驚きですね。乗ってくれていた広島市民にも感謝です!

現在は、1960年に大阪車両工業で製造された570形582号、1956年に川崎車両で製造された1150形1156号のみが在籍。1156号はなんとハノーバー市電を模した塗装で今も市内を走っています。(広島電鉄 車両の紹介

広島を走る神戸市電を紹介したこちらの産経新聞の記事も興味深いです。

御崎公園に展示保存されている車両は、1100形1103号車で、広島で2002(平成14)年まで活躍していたもの。老朽化による廃車を機に、旧神戸市電和田運輸事務所、和田車庫があったこの地に里帰りしました。

単に公園に置かれたというのではなく、神戸市電の施設がかつてこの近くにあったからなんですね。

ちなみに和田岬付近には路面電車としては珍しい鉄橋(跨線橋)も!下を国鉄和田岬駅から三菱重工神戸造船所へと延びる専用線が走り、立体交差になっていました。

その当時の写真も先日神戸市広報のXでポストされていました。

残念ながら現在車両の中に入ることはできませんが、外から中を覗くとこんな感じ。今も現役で活躍していた状態のまま残されていることがわかります。

当時、路面電車というとロングシートが一般的でしたが、2人掛けのクロスシートの車両もあったそうです。また、女性車掌の採用も。まさに、「東洋一」の神戸の市電は時代の最先端を走っていたのです。

神戸市電1103号車 諸元表

車種:半鋼製低床式四輪ボギー電動車

車両寸法:長さ12,700mm・幅 2,438mm・高さ 3,535mm

自重 15トン

定員 80人

主電動機 東浄SS-50 38KW×2

神戸市電最後の日を伝えるサンテレビの映像です。

サンテレビ【さよなら神戸市電】~1971年3月放送

なかなか味わい深い神戸市電の車両。

鉄道ファンや電車大好きなお子様は勿論、神戸市電を懐かしく感じる世代の方は、一度見に行かれてはいかがでしょう。

近くには、神戸で人気のベーカリー「メゾンムラタ」もありますよ。

こちらの記事でご紹介しています。

神戸いちじくフェアメニューを人気ベーカリー「メゾンムラタ」で!瑞々しいいちじくのデニッシュ

基本情報

スポット名:神戸市電1103号車

住所:兵庫県神戸市兵庫区御崎町1丁目2 御崎公園内

アクセス:地下鉄海岸線 御崎公園駅より徒歩約5分。神戸市バス3・9系統 吉田町1丁目バス停すぐ。

御崎公園 Yahoo!マップ
ノエビアスタジアム神戸
神戸市交通局 交通局100年のあゆみ

広島電鉄

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WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

兵庫県西宮市生まれの神戸育ち。テクニカルライターを経て、1998年より会社を設立しWEBクリエイター、フリーライターとして活動。数々の旅行関連サイトを企画・運営。LINEトラベルjp元編集者兼ライター。沖縄と北海道が大好きで6年半沖縄市に在住。海外は特に台湾が好きで渡航回数10回以上。「週刊日本の島(デアゴスティーニ)」専属ライター&フォトグラファーとして沖縄、兵庫、瀬戸内等の33の島の記事を執筆。こちらでは地元神戸市の魅力を、時には動画を交えてお伝えしていきます。X(旧Twitter)、Instagramでも、神戸の最新情報や記事でのこぼれ話、その他の旅行ネタなども発信。

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