【南城市】陶工房ippoで「見て良し、使って良し、飾って良し」のうつわ探し
「陶工房ippo」は、沖縄の自然をテーマにした作品を作り続けている作家・平良みどりさんの器ギャラリーと陶芸教室です。やちむんのぬくもりとアーティスティックな感性が絶妙なバランスで両立している美しい器たちは、見ているとどれも欲しくなってしまいます。今回は、百名コーポの前を通りかかるたびに気になっていた「陶工房ippo」さんの訪問。素敵な器たち(の一部)をご紹介します。
百名コーポ1階にあるギャラリー&陶芸教室
「陶工房ippo」さんがあるのは、国道331号線百名バイパス沿いの「コーポ百名」の1階。「ナオマート」があるところと言った方がわかりやすいでしょうか。主宰の平良みどりさんは、現代の沖縄を代表する陶芸作家のおひとりです。1996年に琉球大学の美術工芸学科を卒業後、県内外で多数の作品を発表し、高い評価を受けています。
ギャラリーの左側は陶房となっており、作成中の器たちが並んでいました。ちょうど個展を終えたばかりで、現在は県内外からの注文にこたえた器を作られているとのこと。
コロナで一時期中断していた陶芸教室も、現在は再開。立ち上げ当初から開催している陶芸教室はレベルがとても高く、全国規模の陶芸展においても上位入賞を何度も果たしています。
陶房の棚には、生徒さんたちの作品が並べられていました。どんな器になるのかな……?
体験希望の方は、ぜひ問い合わせてみてくださいね。
どれも欲しくなる……!ギャラリーにはぜひ立ち寄りたい
右側がギャラリースペース。私が受けた印象は、色合いから受ける「明るさ」と触ってわかる「軽やかさ」です。
この時はちょうど、ブルーの器が多く展示されていました。
外から眺めて気になっていたのは、こちらのマグカップ。異なる粘土を練り合わせて模様を作る「練り込み」の技法で作られています。1つずつ微妙に違うマーブル模様が素敵。
カップの縁と内側には、ブルー、グリーン、イエローなど色味が異なる釉薬が使われていて、同じ色でも艶ありとマットと、質感も2パターン。どれも欲しくなっちゃいます……
何気なく手に取って驚いたのは、その「軽さ」。私の家にある「やちむん」と比べて2~3割は軽い感じがします。平良さん曰く、使っている土はやちむんと同じもので、取っ手の形と重心に秘訣があるそうです。
こちらは、ソーサーにもなる長方形のお皿とコーヒーカップ。シーサーや栗もあしらった秋のテーブルコーディネイトでティータイムもいいですね。後ろにある円筒型のランプを夜に点灯させると、まるでプラネタリウムのように光の粒があたりを照らします。
泡盛の酒器「カラカラ」。長く細い注ぎ口と徳利を伸ばしたような首が特徴的な形です。マットな質感なので、使い始めから味わいのある風情が楽しめます。
私はお酒を飲まないのですが、海の色を思わせるエメラルドとブルーの色合いが素敵すぎて「飾っておきたい」と思う美しさです。
「作家もの」と聞くと「高い」というイメージを持たれがちですが、陶工房ippoでは、日常使いの器については「自分へのご褒美」や「プレゼント」で買えるくらいの価格にしているそう。
こちらはなんと500円の小皿。箸置きにも、調味料入れにも使い勝手がよさそう。訪れた記念につい買いたくなる可愛らしさです。食卓に並べたらぱっと明るくなること間違いなしですね。
そんなわけで、私も毎日飲むコーヒーカップを探していたのでマグカップを購入。艶ありのブルーのマグカップです。
ギャラリーで眺めていた時は気が付かなったのですが、このカップ、口当たりも最高です。ガラスのように唇にフィットしつつ、陶器なので温かみがあります。これからの毎朝のコーヒータイムがより楽しみになりそうです。
釉薬の表面に細かな貫入(※1)があったので、軽く目止め(※2)をしていますが、このままコーヒーカップとして使い続け、じんわりとコーヒー色に育てていくのも楽しそう。
付近にお出かけの際は、ぜひ立ち寄ってほしい「陶工房ippo」さん。みなさんも素敵な器に出会えますように。
※1 貫入:陶器を冷やす過程で釉薬の表面にできたひび割れのこと
※2 目止め:お米のとぎ汁や小麦粉・片栗粉を溶かしたお湯で煮ることで、でんぷん質によって表面の貫入や細かい穴をふさぎ、色や臭いがしみ込むのを防ぐ処理
陶工房ippo の店舗情報
住所:沖縄県南城市玉城百名1147-2 コーポ百名105
電話:098-880-0236
営業時間:月曜日・火曜日・金曜日:13:00~18:00 / 水曜日・土曜日 10:00~18:00 / 日曜日 11:00~17:00
定休日:木曜日・不定休
※開店状況などは、事前に電話で確認するのがオススメです
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