世界で一番おいしい犬ごはん!【遠くの家族とまだ見ぬ家族】
お盆が明けた部屋の片隅から始まるお話
とある部屋の小さな祭壇。
犬の写真の隣には綺麗なお花とたくさんのお供え物。
その前で静かに手を合わせる飼い主さんは…
飼い主さんは遠くへ旅立ってしまった愛犬が帰ってくるお盆にあわせて、おいしいごはんをたくさん用意していた様子。
でもお盆が終わった後、その余ってしまったごはんをどうするか悩んでいます。
お供え物を捨てるのは確かに忍びないですよね。
一般的には食べきれなかったお供え物は、庭の土に埋めたり、白い半紙に包んだ上で捨てたりするのが良いそうですが、飼い主さんは何か思いついたようです。
さて、お話はここから捨てられた犬を保護している施設に移ります。
お盆明けの保護施設にはいつもより『支援品』がたくさん届いていました。
たまたま施設を訪問していた作者はその仕分けをお手伝い中、荷物の一つにたくさんのごはんと共にお手紙と写真が入っているのを発見。
お手紙には遠くへ旅立った愛犬への
それでも変わらない、愛と優しさが綴られていました。
そのお手紙を読んでいると、おや…なんか音と視線が…
遠く離れた『家族』を思って用意した大切な『ごはん』は
まだ『家族』というものを知らない犬達の『ごはん』になりました。
ちょっぴり不思議な感覚ですが、なんだかこの『ごはん』ご利益ありそう。
優しい想いがたくさん詰まった『ごはん』
きっとこれが
『世界で一番おいしい、ごはん』
今日の「ごはん」は何だろう?
歯応え最高の、カリカリごはんかな?
香ばしい匂いの、ウェットごはんかな?
手間暇かけた、手作りごはんかな?
何でもいいんだけどね。
あなたが想って選んでくれたごはんなら
それが『世界で一番おいしいごはん』
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作者プロフィール
▲ヨシモフ郎
普段はInstagramで愛犬【ドベとノラ】を中心に漫画や絵を描いてます。
最近Twitterも始めました。
保護団体所属ではないけれど、時折いろいろな所でお手伝いさせてもらってます。
▲ドベ
モフ郎家の長男。
現在は虹の橋で別居中。
好きな食べ物は馬肉と鹿肉、ヤギチーズ。
▲ノラ
モフ郎家の次男。
食べれる物は全て好き。
ドベへのお供え物を虎視眈々と狙っている。
▲ちゃと
5匹預かった保護猫で1匹だけ未だ家族が決まらずに我が家にいる子猫。
『世界で一番おいしいごはん』をくれる家族を模索中。
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あとがき
余ってしまったお供え物は、庭の土に返したり白い半紙に包んで捨てたり(塩を入れる人もいるそうです)犬を飼ってる友人にあげたり、保護施設に寄付したりと様々だと思いますが、モフ郎は食べてました。
基本的には犬猫のごはんは食べても問題ないそうです。
※美味しいかどうかは別問題
※賞味期限とかお気をつけて
※もちろん食べれない物もあるので原材料確認してください。
”捨てる”という行為が苦手な方は頭の片隅にでもどうぞ。
ちなみある地域では、人間のお供え物で余ってしまったけど綺麗な野菜や果物は動物園へ寄付する取り組みをしているようです。
遠くの家族を想って選んだ物が新たな命を紡ぐ。
お供え物のシェア、なんだか素敵なお裾分けです。