韓国の不法在留外国人は42万人、日本の約5倍! 10人中4人がビザなし!
日本同様に韓国にも多くの外国人が訪れているが、法制(法務)委員会に所属している首都圏出身の与党「国民の力」の宋錫俊(ソン・ソックチュン)が法務部から得た資料によると、韓国に不法に在留している外国人は昨年末基準で前年よりも1万2000人多い42万3675人に達していた。国内在留外国人約250万7000人のうち16.9%が不法滞在者である。
不法在留外国人の内訳は「ビザ免除」入国者が16万9000人(40.0%)と最も多く、続いて「短期ビザ」が8万7000人(20.5%)、「非専門就業」が5万6000人(13.3%)、「一般研修」が2万6000人(6.2%)、「観光ビザ」が2万1000人(4.9%)、そして「留学」目的が1万人(2.3%)となっている。
国別ではタイ人が最も多く14万5000人で76.3%を占めていた。2番目に多いのが中国人で1万5000人。続いて、カザフスタン人(1万1000人)、ロシア人(7000人)と続いている。その他にマレーシア人(2000人)、米国人(2000人)、パキスタン人(1000人)、バングラデシュ人(1000人)などがいる。
タイ人不法在留者の数が2015年の5万2000人から約3倍の15万人を超えたため法務部は昨年1月と9月、2度にわたって駐韓タイ大使館に対して不法滞在者を減らすための協力を要請していた。
韓国にノービザで入国できる国は113カ国に上る。このうちアジアは日本、台湾、香港、マカオ、マレーシア、ブルネイ、シンガポール、タイ、ニュージーランドの9カ国。パキスタンとバングラデシュに対しては不法滞在者の急増に対処するため2001年と2008年にそれぞれ「ビザ免除協定」を停止していた。
不法在留外国人の状況を明らかにしたことについて宋議員は「不法在留者による社会的葛藤が増えているので効率的に対応する必要性があるため」とその理由を説明しているが、警察当局は2019年に39万人だった不法滞在者が昨年40万人を超え、強盗や暴力行為、賭博、麻薬絡みの犯罪件数が3万4500件に増加したこともあって取り締まりを強化している。
警察庁の統計によると、麻薬犯罪だけでも今年1月から5月までに549人の外国人が検挙されているが、このうち57.8%にあたる317人が不法在留者であった。
韓国よりも人口が2倍以上も多い日本の場合、出入国在留管理庁のデータによると、不法在留者数は今年1月1日現在、昨年よりも8622人と増えたものの、それでも7万9113人と、韓国の5分の1程度の水準である。在留資格別でみると、内訳は観光など「短期滞在」が4万9800人、「技能実習」は1万1120人、「留学」は2288人である。
国別では韓国とは異なり、ベトナム人が最も多く1万5806人、タイ人が1万1494人で、なんと韓国人も1万869人もいる。上位3国以下は、中国人(6681人)、フィリピン人(5069人)、インドネシア人(4537人)の順となっている。