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【高萩市】170年受け継がれる昔ながらの天然醸造お味噌。こだわりの香りとコクを堪能。

ひよりひよっこライター(日立市・高萩市)
看板商品の『たつごの里』

高萩市上手綱に創業から170年目を迎えた『たつご味噌醸造株式会社』をご存じでしょうか。

市内の方や近隣にお住まいの方は、近くのスーパーや直売場などでよく見かけたり、近隣小学校出身の方は、工場の見学などで訪れたこともあるのではないでしょうか。

歴史を感じる工場看板
歴史を感じる工場看板

たつご味噌さんの現社長は創業から8代目となり、創業当時から変わらないこの場所で“天然醸造(てんねんじょうぞう)”という、熱を使わずに自然の温度でねかせて作る昔ながらの方法で味噌を作り続けています。

一部の商品は“速醸(そくじょう)”といった加熱して作る方法の商品もあり、お味噌の種類によってより美味しくなる方法で作っています。

看板商品の『たつごの里』780円(税込)
看板商品の『たつごの里』780円(税込)

たつご味噌さんの看板商品は『たつごの里』。たつごの里は天然醸造の方法で作られている商品で、750グラム780円(税込)、450グラム560円(税込)の大・小2種類があります。

今年は少し色つきが早かったとのこと
今年は少し色つきが早かったとのこと

天然醸造のため、外気温の温度によって味噌の色づき具合が変わるそうで、その年ならではのお味噌ができるそうです。今年は暑い日々が続いたため、色づきが少し早かったとのこと。濃い色合いもまた美味しそうですね。

味は具材の味を邪魔しない優しい味
味は具材の味を邪魔しない優しい味

たつご味噌さんのお味噌は、香りにもこだわっており蓋を開けて香りをかいでみると発酵の良い香りがしますよ。お味噌にもこんな良い香りがするのだと私は初めて知りました。

味は具材の味を引き立たせるような優しい甘みがあり、毎日でも食べ続けられる飽きのこない味です。お味噌汁はもちろん、素材を楽しめる“もろきゅう”や“茄子の味噌炒め”もおすすめの食べ方だそうです。

めしどろぼうさん540円(税込)
めしどろぼうさん540円(税込)

たつご味噌さんでは、“たつごの里”の他にも人気の『めしどろぼうさん』という商品があります。自家製の大葉と青唐辛子を使用した『しそ南蛮味噌』です。

ピリッと辛味のある甘い味噌を、ご飯にのせて食べると、お箸が止まらなくなります。私の祖母も大好きなご飯のお供です。

あつあつのご飯にのせて食べるのがおすすめ
あつあつのご飯にのせて食べるのがおすすめ

あつあつのご飯にのせて食べるシンプルな食べ方もおすすめですが、納豆に混ぜたり、鶏肉につけて食べるのもおすすめだそうです。

“めしどろぼうさん”の美味しい召し上がり方
“めしどろぼうさん”の美味しい召し上がり方

試しやすいパウチもあります460円(税込)
試しやすいパウチもあります460円(税込)

試しやすい120グラム入りのパウチ商品もありますので、初めての方はこちらを試してみても良いかもしれません。

創業時からの味噌工場
創業時からの味噌工場

煙突も当時のまま
煙突も当時のまま

創業時から変わらぬ醸造方法が行えるのは、震災時にも負けず当時の工場が残っているからです。現在は使われていませんが、工場前にそびえ立つ煙突は、移り変わる時代の流れをじっと見守るかのように佇んでいます。

立派な梁
立派な梁

味噌工場の壁は、昔ながらの土壁造りです。震災時に大半は落ちてしまったそうですが、今では綺麗に修繕され、創業時と同じこの場所で味噌作りの場所を守っています。

唯一残る昔ながらの土壁と梁
唯一残る昔ながらの土壁と梁

味噌工場の土壁は湿度を調整する調湿機能があり、味噌作りには大切な環境づくりを担っています。実際に入ってみると、外気のむしっとするような湿度とは異なり、程よい環境になっているのを肌で感じます。

大きな木桶が今でも残っています
大きな木桶が今でも残っています

大切に使われ続けた温もりを感じます
大切に使われ続けた温もりを感じます

昔ながらの方法で味噌づくりに欠かせない道具として大切に使われ続けていた木桶は、現在は木桶を作る職人さんがいなくなり修繕などができないため、現在は使われてはいません。それでも大切に保管され、実際に目にすることができてとても嬉しかったです。

緑あふれる敷地内庭園
緑あふれる敷地内庭園

母屋前の庭園
母屋前の庭園

緑の紅葉で鳴く蝉
緑の紅葉で鳴く蝉

たつご味噌さんでは、創業時からの建物が並ぶことの他に、美しい庭園があることは市内でも有名です。直売所前の庭園も美しいですが、母屋前の庭園も美しいですよ。庭園が最も美しいのは、秋の紅葉時期だそうでまだ見たことのない方は、お近くまで来られた際ぜひ立ち寄って見てくださいね。

『高萩市が指定した名木』と書かれた看板
『高萩市が指定した名木』と書かれた看板

敷地内には庭園以外にも樹齢100年以上のけや木など、自宅の敷地内には珍しい屋敷林(やしきりん)があります。たつご味噌さんの屋敷林は高萩市が“名木”として指定をされているそうです。

立派な屋敷林が並んでいます
立派な屋敷林が並んでいます

屋敷林のおかげで、敷地内の大半は日陰となっており、暑い夏の日でも涼し気です。

たつご味噌直売所
たつご味噌直売所

敷地内には、風情のあるたつご味噌の直売所もありますので、スーパーなどでは買えない商品を味見をしてからじっくり選んで購入することもできます。

直売所内の様子
直売所内の様子

直売所の建物もとても風情を感じますが、店主に尋ねてみると、もとは馬小屋として使われていた建物を、改装して作られたのだそうです。

この建物にも歴史が刻まれています
この建物にも歴史が刻まれています

使わなくなったから取り壊すという選択をせず新しい活用方法を見つけて大切に使い続け、今この現代にも受け継がれて残り続けるのは浪漫がありますね。

照明なども素敵ですよ
照明なども素敵ですよ

たつご味噌さんでは、創業以来変わらないお味噌の作り方を学ぶ“味噌作り体験”も1月~6月頃に実施しているそうです。他にも工場見学も受け付けているとのことでしたので、170年続くお味噌の工場を見学されたい方はお気軽にお問い合わせをされてみてはいかがでしょうか。

たつご通りに見えるこの大きな木桶が目印
たつご通りに見えるこの大きな木桶が目印

たつご味噌さんの場所は少し奥まったところに位置しています。たつご通りを通ると、大きな木桶がありますのでこれを目印にお入りください。

広々とした駐車場には公園もあります
広々とした駐車場には公園もあります

直売所手前には、ブランコと鉄棒のある公園がありますので、小さなお子様が飽きてしまっても遊んで時間をつぶせそうですね。

この門の先に直売所があります
この門の先に直売所があります

駐車場の奥にはもう一つの門がありますので、この門を進んでいくと直売所があります。

直売所から見える屋敷林が美しいです
直売所から見える屋敷林が美しいです

夏休みももうすぐ終わりに近づいていますが、まだまだ暑い日々が続きます。夏バテ防止や熱中症対策としても良いですし、ちょっとした手土産などにもたつご味噌さんのお味噌はおすすめです。

170年続く伝統の味をぜひ堪能してみてはいかがでしょうか。

たつご味噌醸造株式会社 
■住所
茨城県高萩市上手綱75
■電話
 0293-23-5222
■蔵元直売所
(営業時間)8時~17時
(定休日) 不定休
■駐車場
 有(無料)
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ひよっこライター(日立市・高萩市)

茨城県日立市・高萩市の担当になりました。まちのイベントや飲食店、子育て施設やお出かけスポットなどお役立ち情報をたくさん発信していきます。明日のお出かけにぜひ参考にしてください。

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