進学か就職か、それが問題だ…高校2年生の進路希望の実情をさぐる
高校生も2年生になると、卒業後の進路を考える必要が生じるようになる。本人の意向はもちろん、家庭の事情、社会環境の変化など、多様な影響によりその選択に違いが生じる。その実情を国立青少年教育振興機構が2018年8月に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」(※)の報告書の内容から確認する。
次に示すのは高校2年生における、自分自身の進路としての希望を答えてもらった結果。択一回答なので、最優先・第一希望的な内容となっている。
男女とも最多回答は進学。男子は66.5%、女子は78.7%。次いで就職が男子25.8%、女子15.9%。男子よりも女子の方が進学希望者が多く、12.2%ポイントの差が出ている。
アルバイト、家事手伝い、その他はいずれもごく少数で、それぞれ1%足らず。女子の家事手伝いの回答率が0.0%(回答者がゼロでは無いが計算上0.0%となる)なのを意外に思う人もいるかもしれない。また「決めていない」との回答率は男子6.0%、女子4.0%。高校2年の終わりの時点でまだ進路について、これだけの人が思い悩んでいる計算になる。
これを経年変化で見たのが次のグラフ。
男子は上下にぶれながら大きな変化は無いものの、女子は確実に進学希望率が増えているのが分かる。また女子は調査時点で「決めていない」の回答率も漸減しているのが特徴的。進路に関して固い意志を有する女子が増えてきた、と解釈するのがよいのだろう。
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※青少年の体験活動等に関する実態調査
直近年度分は2017年2月から3月にかけて各学校(小学校は1年生から6年生まで各100校ずつ、中学校は2年生対象に150校、高等学校は2年生対象に150校)への調査票発送・返信による回収方式で行われたもので、有効回答数は学校数が879校、子供の回収数が18316件、保護者が15769件。
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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。
(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。
(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。