Yahoo!ニュース

侍ジャパンWBC世界一奪還へ!上原浩治が考える最強スタメン&投手ローテ

上原浩治元メジャーリーガー
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月に開幕する野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」に出場する日本代表「侍ジャパン」のメンバーたちが続々と宮崎へ集結した。17日にスタートした強化合宿。メジャー組からもチーム最年長のダルビッシュ有投手(パドレス)が参加した。日本開催の1次リーグ(3月9~12日)、負けたら敗退が決まる準々決勝(同16日)、米マイアミでの準決勝(同20日)、世界一奪回が決まる決勝(同21日)まで精鋭30人の熱き戦いが始まる。これだけの選手が集まったのだから、全員が「鍵」を握る選手たちであることは承知の上で、私なりの先発ローテーション、打順などを考えた。

 「投」の中心は日本球界のエース、山本由伸投手と、メジャー組のダルビッシュ投手が担っていくのがいいのではないかとみる。日本の初戦となる9日の中国戦は山本投手が先発し、10日の韓国戦はダルビッシュ投手でいくのはどうか。3戦目となるチェコ戦は、国際大会の経験値を積むことも踏まえて佐々木朗希投手(ロッテ)に任せ、4戦目は左腕の今永昇太投手(DeNA)あるいは大谷翔平選手を起用でいいのではと考えた。

 山本投手は実績も申し分なく、投の柱を担える。初戦で投げることで、大事な準々決勝も中6日で臨むことができる。

 ダルビッシュ投手には大事な試合を任せるために、韓国戦と決勝進出をかけた準決勝が理想的だが、準々決勝にも中5日でスタンバイできると考えた。

 一方、投手としては先発のみでの起用となる二刀流の大谷選手はまずは野手としてDHで出場できる状態が望ましいのではないだろうか。彼は間違いなく、打線の「軸」の一人になる。

 その上で、投手としては決勝を、山本投手か大谷選手のどちらかに委ねる状態でアメリカへ乗り込むのがいいのではないかと考える。決勝で登板する可能性がある大谷選手は日本での第4戦で投げるか、あるいはブルペンで調整を進めて決勝に備えるのはどうか。

 私は大谷選手を抑えに推していたのだが、野手として出場する大谷選手は登板前に出塁している場面では、登板前の投球練習に影響が出る可能性も懸念される。エンゼルスの方針などもあるだろう。

 そう考えると、大谷選手はやはり先発で、慣れたアメリカのマウンドでパフォーマンスを発揮してほしい。その意味で、投げるなら決勝に照準を定める調整がいいと考えた。

 中継ぎ、抑えも日本球界で実績十分の投手たちが名前を連ねる。チームで先発を担っている投手は調整が難しいかもしれないが、誰をどう使うかは宮崎での強化合宿などでコンディションを見極めた上で起用できるほど手厚い布陣になっている。

 野手は中軸を3番・大谷選手(DH)、4番・村上宗隆選手(ヤクルト)、5番・鈴木誠也選手(カブス)で固めることができれば強力だ。1番は吉田正尚外野手(レッドソックス)、2番は二塁の牧秀悟選手(DeNA)、6番は調子によって山川穂高選手(西武)と岡本和真選手(巨人)のいずれかを一塁で、7番は外野のヌートバー選手(カージナルス)、8番に守備力の高い遊撃手の源田壮亮選手(西武)、9番は捕手としてリード面の重責を担う甲斐拓也選手(ソフトバンク)とした。もちろん、ここに挙げなかった選手も戦力として誰一人として欠かせないほど、全体的に層が厚いメンバー構成だ。

元メジャーリーガー

1975年4月3日生まれ。大阪府出身。98年、ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目に20勝4敗で最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手4冠、新人王と沢村賞も受賞。06年にはWBC日本代表に選ばれ初代王者に貢献。08年にボルチモア・オリオールズでメジャー挑戦。ボストン・レッドソックス時代の13年にはクローザーとしてワールドシリーズ制覇、リーグチャンピオンシップMVP。18年、10年ぶりに日本球界に復帰するも翌19年5月に現役引退。YouTube「上原浩治の雑談魂」https://www.youtube.com/channel/UCGynN2H7DcNjpN7Qng4dZmg

上原浩治の最近の記事