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【四国地方】30日(火)は太平洋側中心に大雨の可能性 土砂災害などに注意・警戒を

鈴木悠気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ所属
30日(火)昼ごろの雨雲の予想(提供:ウェザーマップ)

ことしの四国地方は、5月31日に平年より5日ほど早く梅雨入りしてから、晴れた日が多くなっています。

ただ、梅雨は後半に入るほど大雨になる可能性が高く、現在は梅雨の折り返しに入っています。

そのため、30日(火)の四国地方は大雨のおそれが出てきています。大雨による土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒をしてください。

局地的には雷を伴った非常に激しい雨のおそれ

いったん南下していた梅雨前線が再び北上し、前線上には低気圧も発生しています。

この低気圧や梅雨前線に向かって、雨雲のもとになる暖かく湿った空気が流れ込みやすい見通しです。そのため、低気圧や梅雨前線の活動が活発になり、四国地方は大雨になるおそれがあります。

29日(月)午前9時の気圧配置と雲の様子(提供:ウェザーマップ)
29日(月)午前9時の気圧配置と雲の様子(提供:ウェザーマップ)

■30日(火)に予想される1時間降水量の予想(多い所)

瀬戸内側 40ミリ

太平洋側 60ミリ

太平洋側では、1時間に60ミリと滝のような非常に激しい雨が降り、傘がまったく役に立たなくなる可能性があります。また、雷が起こりやすい確率・発雷確率を見ると、太平洋側を中心に30~50%と高い見通しです。

30日(火)昼前の発雷確率(提供:ウェザーマップ)
30日(火)昼前の発雷確率(提供:ウェザーマップ)

四国地方は、大気の状態が非常に不安定になるでしょう。落雷や竜巻などの激しい突風にご注意ください。

雷の音が聞こえた、黒い雲を見かけた、漏斗状や渦巻き状の雲を見かけたら、すぐに頑丈な建物内に移動するなど、安全の確保をしてください。

災害が発生するような予想降水量

また、太平洋側では30日(火)明け方から夕方にかけて、同じような所で雨が降り続くおそれがあります。

30日(火)の雨雲の予想(提供:ウェザーマップ)
30日(火)の雨雲の予想(提供:ウェザーマップ)

■30日(火)明け方までの24時間降水量の予想(多い所)

瀬戸内側 50ミリ

太平洋側 80ミリ

■7月1日(水)明け方までの24時間降水量の予想(多い所)

瀬戸内側 100~150ミリ

太平洋側 200~300ミリ

24時間で200ミリ以上の雨が降ると、災害が発生しやすいと言われています。

四国の太平洋側、特に高知県安芸市・馬路村・香美市付近、徳島県海陽町や那賀町付近で雨量が多くなるおそれがあります。前線の活動が予想より活発になった場合は、大雨警報が発表されるかもしれません。

大雨による土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒をしてください。

29日(月)日中は晴れ間の出る所が多い見通しですから、29日(月)のうちに大雨への備えをお願いします。

今後も最新の情報にお気をつけください。

【参考資料】

高松地方気象台 大雨と落雷及び突風に関する四国地方気象情報第1号

気象解説者/気象予報士/防災士/ウェザーマップ所属

1988年東京都出身。中学生のときに空を見上げ「なんで空は青いのだろう」と疑問に思ったことをきっかけに、天気に興味を持つ。大学4年次に気象予報士試験に合格。大学院まで気候学研究を実施。親しみやすく、時には災害から命を守る気象予報士になるべく活動中。

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