クリスティアーノ・ロナウドに待望の初ゴールが生まれたユヴェントスは、開幕4連勝とスタートダッシュに成功した。2位ナポリが勝ち点3差で追うが、その他のライバルたちは出だしから苦戦中。王者は8連覇に向けて順調に走り出したと言えるだろう。

一方で、不振にあえいでいるのが、ユーヴェの対抗馬として期待されていたインテルだ。開幕戦での黒星には擁護する声もあったが、4節を終えて勝ち点わずか4の15位と低迷している。しかも、サッスオーロ、トリノ、ボローニャ、パルマと、いわゆる格下相手の勝ち点4だ。批判の嵐にさらされるのも当然だろう。

◆優勝に値するのはファンだけ?

近年はチャンピオンズリーグ(CL)にも出られず、低迷が続いていたインテルだが、年間シートの売り上げやサン・シーロで応援するファンの数は右肩上がりだ。パルマ戦にも約6万人が駆けつけた。サポーターは名門復活を信じ、毎年期待を寄せ続けている。

だが、昨季最後の2試合を含め、インテルはホームでのここ4試合で1分け3敗。それだけに、メディアからは厳しい言葉が相次いだ。

『コッリエレ・デッロ・スポルト』のアンドレア・ラマゾッティ記者は「インテルでスクデットにふさわしいのは観客のみ。それ以外はチームから監督までふさわしくない」とこき下ろしている。

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』では、アンドレア・ディ・カーロ記者が「期待や野心に見合うにはほど遠い。だが何より、常に大勢いるファンの愛情や情熱に見合うには何万光年分もかけ離れている。彼らはもっと違うショーがふさわしい」と、インテルがサポーターを失望させていると批判した。

◆不振のエースや中盤に批判

批判と心配の的となっている一人が、エースでキャプテンのマウロ・イカルディだ。4節を終え、出場3試合で無得点。出場した最初の3試合でゴールを決められなかったのは、2013年にインテルに移籍してから初めてのことだ。

ただ、典型的なゴールゲッターであるイカルディにボールをつなぐまでの中盤からのプレーメークに対する批判も少なくない。この夏のマーケットでインテルがルカ・モドリッチの獲得を目指し、ファンが大きく期待していたのは記憶に新しい。

しかし、市場が閉まってもう1カ月が経つ。当時から中盤改善の必要性を主張していた『ガゼッタ』のルイジ・ガルランド記者は、モドリッチ獲得に失敗してから、ルチアーノ・スパレッティ監督が代案となる戦い方を構築できなかったと指摘した。

同記者は「いずれにしても充実した個がそろうチームに最大の力を発揮させるための解決策を見つけられなかったこと」が、スパレッティの最も責められるべき点とコメント。また、例えばボルバ・バレロをまったく使っていないことなど、起用法にも疑問を投じている。

◆重圧がのしかかるスパレッティ

スパレッティはマッシミリアーノ・アッレグリ、カルロ・アンチェロッティに続き、セリエAで3番目に高額なサラリーを手にしている指揮官だ。それもあってか、風当たりは強くなっている。

不調の責任を問う『ガゼッタ』のアンケートでは、5000名を超えるユーザーのうち、63%以上が「監督」と回答。「選手」の28%弱や「マーケットの失敗」の8%強を大きく上回った。

『スポーツメディアセット』の同様のアンケートでも、5000名弱のユーザーのうち、54%が「監督」と回答。「補強が過大評価」と「選手」がそれぞれ23%ずつとなっている。

『ガゼッタ』のダヴィデ・ストッピーニ記者は、「不都合に出くわすと自分を見失うメンタルの問題」「開幕前の期待と重圧に耐えられないチーム」など、インテルの課題とされてきた精神面でも、スパレッティの手腕が疑問視されると伝えた。

◆早期解任の噂も

前回インテルが開幕4試合で勝ち点4に終わった2011-12シーズンは、ジャン・ピエロ・ガスペリーニが公式戦わずか5試合で解任されている。ちなみに、フランク・デ・ブールがわずか3カ月弱で解任された2016-17シーズンですら、インテルは開幕4試合で勝ち点7だった。

それだけに、例えば後任候補にアントニオ・コンテの名前が挙がるなど、早くもスパレッティ解任の噂が出回り始めている。現時点でクラブは指揮官を信頼しているとされるが、『コッリエレ』は「トッテナム戦が決定的」「負ければ関係に亀裂も」と、18日のCLトッテナム戦がカギを握ると伝えた。

トッテナム戦を乗り切っても、インテルは現在4位タイのサンプドリア、フィオレンティーナと好調チームとの試合が続く。セリエA屈指の名将スパレッティは、この難局を乗り越えられるだろうか。