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ユーヴェが王座陥落、優勝はナポリ? 『ガゼッタ』がセリエの順位を予想

中村大晃カルチョ・ライター
ユーヴェの覇権に終止符? 写真は13日のスーペルコッパでのイグアインとディバラ(写真:Maurizio Borsari/アフロ)

現地時間8月19日、2017-18シーズンのセリエAが開幕する。イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は18日付の紙面で、新シーズンの順位がどうなるか予想した。

◆昨季の予想と結果

左が予想、右が実際の順位
左が予想、右が実際の順位

まずは、1年前の『ガゼッタ』の予想を振り返ってみよう。優勝はユヴェントスで対抗馬にローマ。これは実際にその通りの結果となった。クロトーネの驚異の追い上げで降格3チームをすべて的中させることはできなかったが、パレルモとペスカーラの降格は予想通りだ。

左が予想、右が実際の順位
左が予想、右が実際の順位

一方で、“想定外”だったのは、ミラノ勢の低迷だろう。3位予想のインテルは7位、5位予想のミランは6位に終わっている。また、躍進した4位アタランタ(13位予想)と5位ラツィオ(9位予想)も、『ガゼッタ』にとってはサプライズだった。

◆王者の覇権に終止符?

新シーズンもまっさきに名前が挙がる有力候補は、7連覇を目指すユーヴェだろう。だが、大黒柱のレオナルド・ボヌッチがミラン移籍を選び、国際経験が豊富なダニエウ・アウベスもパリ・サンジェルマンに去った。守備力を武器としてきたユーヴェにとっては大きな痛手だ。

実際、プレシーズンマッチでは失点の多さが指摘され、13日のスーペルコッパでもラツィオに2-3と敗れた。それも、85分からアディショナルタイム突入直後までに2点を追いつきながら、2分後に再失点しての黒星。前半の精彩を欠いたパフォーマンスを含め、王者らしからぬ負け方に、「いよいよ王朝に陰り」との声も挙がっている。

そして『ガゼッタ』も、6年続いたユーヴェの覇権に終止符が打たれるという見解だ。同紙がスクデットを候補に掲げたのは、昨季3位のナポリ。ディエゴ・マラドーナ時代以来となる、28年ぶりの悲願の優勝を果たすと予想した。

「イタリアで最も美しいサッカー」と評されるナポリは、夏のマーケットでもあまり補強に動いていない。レギュラーは昨季と同じメンバーになると予想されている。補強に頼らないこの継続路線が実を結ぶのか、注目されるところだ。

◆「優勝候補にはまだ早い」ミラノ勢

高く評価されながらも、『ガゼッタ』が「スクデット候補に挙げるには早い」と断じたのが、インテルとミランのミラノ勢だ。

低迷した昨季からの巻き返しを図るインテルだが、戦力そのものには昨年から定評がある。そこにルチアーノ・スパレッティ監督を招へい、さらには新指揮官が望んだボルハ・バレロやマティアス・ベシノを獲得。プレミアリーグ移籍が注目されたイヴァン・ペリシッチも残留する見込みだ。

ライバルのミランは周知のように、相次ぐ補強で大改革に踏み切った。一方で、すったもんだの末に守護神ジャンルイジ・ドンナルンマとの契約延長にも成功。ヨーロッパリーグ(EL)予選でも好調だ。そのEL予選での観客の多さが、復活を目指す名門への期待の大きさを物語っている。

ただ、『ガゼッタ』はナポリとユーヴェの“2強”と競うのは難しいとの見解だ。インテルを3位、ミランを4位と予想した。とはいえ、今季のセリエAは4位まで翌シーズンのCL本戦出場権を得られる。欧州最高峰の舞台に戻ることは、ミラノ勢が掲げる「最低限の目標」だ。

◆ローマ勢とサプライズは…

浮上が予想されるミラノ勢と対照的に、ローマ勢は順位を落とすとみられている。スパレッティ監督が去り、フランチェスコ・トッティが引退したローマは5位、昨季の躍進に加えてスーペルコッパでユーヴェを沈めたラツィオも6位と予想されている。

また、昨季のアタランタのようなサプライズの候補として『ガゼッタ』が挙げたのは、トリノ、サンプドリア、フィオレンティーナの3チーム。一方、降格候補には昇格組のスパルとベネヴェント、そして昨季に続きクロトーネを予想した。

最終的な予想は、ナポリ、ユヴェントス、インテル、ミラン、ローマ、ラツィオ、トリノ、フィオレンティーナ、アタランタ、サンプドリア、カリアリ、サッスオーロ、ウディネーゼ、キエーヴォ、ジェノア、ボローニャ、ヴェローナ、スパル、クロトーネ、ベネヴェントとなっている。

もちろん、予想は予想でしかない。だが、現時点での評価を踏まえて開幕を迎えるのも一つの楽しみだ。『ガゼッタ』が優勝を争うと予想したナポリとユーヴェは、19日の初日に登場。20日もアタランタ対ローマ、インテル対フィオレンティーナと好カードが組まれている。今季もセリエは開幕から目が離せない。

カルチョ・ライター

東京都出身。2004年に渡伊、翌年からミランとインテルの本拠地サン・シーロで全試合取材。06年のカルチョーポリ・W杯優勝などを経て、08年に帰国。約10年にわたり、『GOAL』の日本での礎を築く。『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿。現在は大阪在住。

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