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W杯アジア最終予選の組み合わせが決定! 痺れるアウェイ戦に個人手配で格安に現地参戦する方法とは?

村上アシシプロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント
(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

ロシアワールドカップのアジア最終予選の組み合わせが決まった。日本はオーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイと同じB組に入った。

これに伴って、日本代表の最終予選のスケジュールも以下のように確定した。

【2016年】

9月1日 ホーム 対UAE

9月6日 アウェイ 対タイ

10月6日 ホーム 対イラク

10月11日 アウェイ 対オーストラリア

11月15日 ホーム 対サウジアラビア

【2017年】

3月23日 アウェイ 対UAE

3月28日 ホーム 対タイ

6月13日 アウェイ 対イラク

8月31日 ホーム 対オーストラリア

9月5日 アウェイ 対サウジアラビア

W杯の出場権を懸けた真剣勝負の舞台、特に敵国の地で行われるアウェイ戦は独特の雰囲気の中で行われる。日本代表サポーターなら一度は現地で体感してみたいはずだ。

とはいえ、そんな何十万円も払って海外に行くのは高すぎると感じている人も多いだろう。そんな人たちにこの10年間、ほとんどの日本代表の海外アウェイ戦に現地参戦している筆者がアドバイスしよう。

今や旅行代理店のツアーに申し込まずとも、航空券もホテルもインターネットを使って自力で手配すれば、格安で海外に行ける時代なのだ。

このコラムでは、アウェイ戦の1発目となる9月6日(火)のタイ戦を総額7万円を切る形で参戦する方法について解説する。

シミュレーションする具体例として、関東圏在住の土日休みの会社員が9月5日(月)~7日(水)の3日間で有給休暇をもらって、3日4日の土日を合わせて5日間のタイ・バンコク旅に出掛けることを想定して、プランを立てることにする(開催都市は過去の実績を見ると、ほぼバンコクになると予想)。

海外サッカー観戦の手配における三大要素は航空券、ホテル、観戦チケットだ。それぞれの手配方法について、順に説明していく。

航空券はスカイスキャナーで最安値を検索

旅慣れている人ならば誰もが知っている航空券価格比較サイトのスカイスキャナーを使えば、最安値の航空券を検索可能だ。乗継が必要な場合は、経由地や乗継を含めた合計時間も含めて表示してくれるので、比較がしやすい。

4月12日21時時点で検索すると、中国国際航空が羽田発・北京乗継・バンコク行で往復2万7千円台(燃油サーチャージ込み)の航空券を販売している。試合当日の深夜25時に出国となるので、4泊目は機内泊となる。試合は日本時間に合わせて現地時間17時台にキックオフされる想定なので、十分復路便には間に合う。

日本の国内線並みの安さだが、日が経つにつれて値は上がってくるので注意が必要だ。

ホテル予約にも価格比較サイトが存在する

大手のホテル検索サイトだと、Booking.comExpedia.co.jpが有名だが、最近はそれらの予約サイトの価格を比較するサイトも台頭してきている。最大手はホテルズコンバインドトリバゴだ。

3泊を全て同じホテルとする場合、バンコク中心地、スクムウィット界隈の新しいホテルで、エアコン、無料Wi-Fi付きのダブルベッドのワンルームが1泊4千円、3泊合計1万2千円で予約可能だ。

観戦チケットはどう手配するのか?

アジア最終予選の場合、観客同士のトラブルを避けるために、日本人専用のアウェイゾーンが用意される。前回の4年前の予選では、日本サッカー協会(JFA)がアウェイゾーンの販売を管理していた。タイのアウェイ戦の場合、チケット代は高くても2~3千円といったところだろう。

JFAが試合の数カ月前にチケット情報や購入方法をリリースするので、サッカー日本代表のツイッター公式アカウントをフォローしておくことをおすすめする。

現地での食費や交通費、観光費用、お土産代も旅予算に計上

現地での4日間の食費は、バンコク特有の屋台で済ませれば1食200円もかからないが、ここはちょっとこじゃれたタイ料理などを食べることも想定して、1日2千円の予算を見積もって、計8千円と見積もる(5日目は飛行機での移動日のため食費不要)。

交通費も地下鉄などは数十円で乗れるが、空港からタクシーを使うことを想定すると、これも大目に見積もって4日間で8千円としておこう。

観光費用についてはバンコクから車で1時間の距離にある世界遺産アユタヤにタクシーをチャーターしていく場合、それなりの金額がかかる。日本人のサポーターを募って4人で車1台を貸し切れば、一人あたり往復約2千円で行けるだろう。バンコク市内を寺院巡りしたり、格安マッサージを受けても、総額5千円で済むはずだ。

折角海外旅行に行ったならば、お土産も買いたいところだ。何を買うかによって金額は異なるが、これもおおよその金額として5千円と見積もっておく。

総額7万円を切る形で最終予選タイアウェイ戦に参戦可能

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これらの旅予算を表にまとめるとこのようになる。

日本国内で5日間の旅行をした場合、行く場所や季節にもよるが、ひとりあたりの予算が7万円切ることは容易ではないはずだ。それが飛行機で片道6時間かかる海外旅行でこの予算が達成できてしまうのだから、驚きだ。

ホテルをユースホステル(共同部屋に泊まるスタイルの宿)にしたり、食事を屋台をメインで食べたり、移動でタクシーを使わないようにすれば、総額5万円での旅も十分可能だろう。

とはいえ、英語が話せなかったり、現地の治安が心配だったり、多くの人にとってはツアーガイドが付かない個人手配での旅は不安要素がたくさんあるだろう。

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そういう海外旅行初心者には筆者が4カ月前に上梓した電子書籍「ロジ旅」を読むことをおすすめする。10年間に及ぶ日本代表アウェイ遠征の経験を元に、副題の通り「ひとりでできる! 失敗しない海外旅行術」をまとめた書籍だ。

旅程を自ら作るための表のテンプレートや、出発前に最終チェックするための旅の持ち物リストなどは、サッカー観戦旅に限らず、個人手配の海外旅行に必ず役立つはずだ。

最終予選のアウェイ戦に、是非ひとりでも多くの日本代表サポーターが現地参戦してほしい。そして、多くの日本人が現地で声を枯らして応援することで、0.01%でも日本代表の力になれれば本望だ。

プロサポーター・著述家・ビジネスコンサルタント

1977年札幌生まれ。2000年アクセンチュア入社。2006年に退社し、ビジネスコンサルタントとして独立して以降、「半年仕事・半年旅人」という独自のライフスタイルを継続。2019年にパパデビューし、「半年仕事・半年育児」のライフスタイルにシフト。南アW杯では出場32カ国を歴訪する「世界一蹴の旅」を完遂し、同名の書籍を出版。2017年にはビジネス書「半年だけ働く。」を上梓。Jリーグでは北海道コンサドーレ札幌のサポーター兼個人スポンサー。2016年以降、サポーターに対するサポート活動で生計を立てているため、「プロサポーター」を自称。カタール現地観戦コミュニティ主宰(詳細は公式サイトURLで)。

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