2022年4～6月期の実質国内総生産（GDP）速報値は前期比年率2.2％増となった。増加率は市場予想の2.6%増を下回ったが、３四半期連続のプラス成長となった。新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年10～12月期の水準を上回った。

　2四半期ぶりのプラスとの予想であったが、1～3月期の実質GDPは従来の年率0.5%減から0.1%増に上方改定されたことで、3四半期連続のプラス成長となる。

　新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置の解除で、個人消費が回復して全体を押し上げた。GDPの半分以上を占める個人消費は1.1%増となった。

　設備投資は1.4%増となって2四半期ぶりにプラスとなっていた。内閣府によると、ソフトウエア投資などが増加した。デジタル化を進めるための投資が活発に行われた。

　日本経済研究センターが実施したESPフォーキャスト8月調査（回答期間7月29日～8月5日）では、7～9月期GDPは年率2.72%％増となっていた。現状、4四半期連続のプラス成長かとの予測となっている。

　今後は物価の上昇による影響なども危惧されるところではあるが、個人消費がそれほど大きく落ち込むことは考えづらいか。