ここにきての東京株式市場や外為市場の動きは大荒れの展開となっている。これに対して、日本の債券の動きは非常に鈍くなっている。中国の景気減速などによるチャイナリスクやFOMCの利上げ観測などにより、市場が不安定となっている面がある。債券は日銀の国債買入があるため、大きくは売られないが、高値警戒もあって動けない状況にある。

株や為替の相場変動の大きさと債券の相場変動の大きさには、ヘッジファンドやHFTと呼ばれるアルゴリズムトレードなどが先物などを通じて影響を与えている可能性がある。9月8日から10日にかけての日経平均やドル円の相場変動には、海外のヘッジファンドなどが暗躍していた可能性があり、HFTがその値動きを荒くさせていたのではなかろうか。

債券先物の売買高などからみると海外投資家の比率は高いものの、日本の債券については、あまりヘッジファンドなどが手を出しづらい状況にある。そもそも超低金利状態が長く続き、財政リスクなどから日本国債売りを仕掛けても、他の市場参加者が乗ってこない。このためヘッジファンドはオオカミ少年と化してしまい、ショートで仕掛けづらい。

債券村の市場慣行というものに反応しづらい面もあるのかもしれない。国債入札の結果にしても、低調なのか、無難なのか、順調なのか、好調なのかの判断について、事前予想の居所そのものの見極めや、応札倍率と投資家の動向等を含めて意外と判断が難しい面もある。そもそもHFTなどは海外投資家であり、漢字ベースで公表されるペーパーをネットで読み込んでのアルゴリズムトレードが難しいとの観測もある。債券先物は日経平均先物などに比べアルゴリズムトレードは低調のようである。

株や債券の動きをみるには、ヘッジファンドならずとも先物の動きを見るのが良い。取引時間中はほとんど値が付いており、相場の方向性が確認できるとともに、何かしら材料が出ると即座に反応する。債券市場にとり、まもなく30周年を迎える長期国債先物こそがベンチマークとなっている。

ただし、注意すべきはその取引時間である。債券先物は前場8時45分~11時00分、後場12時30分~15時00分、イブニングセッション15時30分~翌2時55分となっている。同じく大阪証券取引所に上場している日経平均先物は9時00分~15時10分、ナイトセッション16時30分~翌午前3時となっている。

このため9月8日の15時過ぎから日経平均先物が急反発していた状況は大阪証券取引所に上場している日経平均先物の動きからは確認できなかった。こちらはCMEの日経平均先物で動きを確認できたのである。