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エースの品格を備えるダルビッシュ。先発登板試合でチーム13勝はリーグ1位!

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
ダイヤモンドバックス戦で6回1失点と好投したダルビッシュ有(撮影:三尾圭)

 6月27日(日本時間28日)にカリフォルニア州サンディエゴで行われたアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に先発したサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有は、6回を投げて6安打、1失点、7奪三振と好投。

 勝ち投手の権利を持ったまま7回から救援陣に試合を託したが、ダルビッシュの後を受けてマウンドに上がったティム・ヒルが7回に3点を失い、ダルビッシュの白星は消えた。

 パドレスはその裏の攻撃で3点を取り返して逆転に成功。5対4でダイヤモンドバックスに勝利した。

 ダルビッシュは試合後に「勝ち。とティム・ヒル投手。」と題したブログを更新。ダルビッシュの今季8勝目を消してしまったヒルが、試合後にダルビッシュに謝罪しにきたエピソードを披露した。

「今年何回助けてくれたと思ってるの?だから気にしないで!何より今勝ってるからいいじゃん!」と言ったら笑顔を見せてグータッチしてロッカーに戻って行きました

そんな謙虚でピュアなティム・ヒル投手を是非応援してあげてくださいね

ダルビッシュの白星を消して、自身が今季5勝目を手にしてしまったティム・ヒル(写真:三尾圭)
ダルビッシュの白星を消して、自身が今季5勝目を手にしてしまったティム・ヒル(写真:三尾圭)

 8勝目を逃したダルビッシュは「自分は全く気にせず、むしろその裏に逆転したのでウキウキでお風呂に浸かっていた」とチームの勝利を喜んだ。

 昨季は最多勝のタイトルを手にしたダルビッシュは、今季はここまで7勝でニューヨーク・メッツのジェイコブ・デグロムらと並んでナショナル・リーグ8位タイ。10勝でリーグ・トップのカイル・ヘンドリック(シカゴ・カブス)とは3勝差。

 16先発して、2失点以下に抑えた試合が13試合と安定した投球で登板毎にチームに勝つチャンスを与えている。

 ダルビッシュ本人もエース自覚を持ってマウンドに上がっており、長いイニングを投げることを心掛けている。

 「今年は1番手(開幕投手)で始まったので、その責任というか、長いイニングを投げたいと思っています。僕が長いイニングを投げれば投げるほどブルペンの負担が減る」

 エースの役割はチームを勝利に導くことだが、先発した試合でチームが13勝3敗と大きく勝ち越しているダルビッシュは、エースとしての仕事をきっちりとこなしている。

 先発登板した試合での13勝はナショナル・リーグ1位。防御率0.69と圧倒的な投球を続けるデグロムの10勝3敗も超えている。

ナ・リーグ、先発登板試合でのチーム勝ち星トップ10

1位:ダルビッシュ有(パドレス)13勝3敗

2位:フリオ・ウリアス(ドジャース)12勝4敗

3位タイ:タイワン・ウォーカー(メッツ)11勝3敗

3位タイ:ケビン・ゴーズマン(ジャイアンツ)11勝4敗

3位タイ:アンソニー・デスクラファニ(ジャイアンツ)11勝4敗

3位タイ:ブランドン・ウッドラフ(ブリュワーズ)11勝4敗

3位タイ:フレディ・ペラルタ(ブリュワーズ)11勝5敗

3位タイ:タイラー・マーリー(レッズ)11勝5敗

9位タイ:ジェイコブ・デグロム(メッツ)10勝3敗

9位タイ:カイル・ヘンドリック(カブス)10勝5敗

9位タイ:クレイトン・カーショウ(ドジャース)10勝7敗

 また、過去2シーズンで先発した試合で1失点以下に抑えた試合数は18度となり、こちらもデグロムを抑えて、メジャー最多となっている。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。