iPhone発売10周年。ガラケーを追ってきたアップル 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.234
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2017/07/01(vol.234)
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《目次》
1.NTTドコモが広告視聴でデータ通信量がもらえる訪日外国人SIMカード投入
━━GSMAの水面下で進む「ローミング料金撤廃」の動き
2.iPhone発売10周年。ガラケーを追ってきたアップルの歴史
━━ApplePay普及に欠かせない「対応端末」「決済端末」「プリペ」の充実
3.NTTドコモが東京・丸の内にドコモショップ初の旗艦店をオープン
━━おしゃれな内装よりも必要な「待ち時間のない店舗運営」
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.NTTドコモが広告視聴でデータ通信量がもらえる訪日外国人SIMカード投入
━━GSMAの水面下で進む「ローミング料金撤廃」の動き
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NTTドコモは訪日外国人向けのデータ通信専用プリペイドSIMカード「Japan Welcome SIM」を7月1日より提供開始した。
利用期間は15日間。プランは3つ用意され、下り最大682Mbpsで500MBと128kbpsが無制限に使える月額1700円の「プラン1700」、128kbpsが無制限で月額1000円の「プラン1000」、このサービスの特徴ともいうべき「プラン0」は128kbpsの無制限だが、さらに広告動画を閲覧したり、アンケートを行うことでデータ容量がもらえるようになっている。
すでに訪日外国人向けのプリペイドSIMカードは、数多くのMVNOが手がけており、飽和状態だ。NTTドコモとしては無料でSIMカードを配布しつつ、広告ビジネスにつなげていくことで差別化を図りたい考えだ。
ただし、動画広告を見て、データ容量をもらうのだが、デモでは30秒の動画に対して、10MBしかもらえないという、ちょっとケチ臭い設定になっていたのが気になった。もちろん、動画を見るにはWi-Fi環境が望ましく、「日本に来る前に、Wi-Fi環境で動画見て、データ容量を貯めておく」というようになっている。また、dアカウントを作らなくてはいけないなど、実際に使うにはかなりハードルが高い。
このままの仕様なら「こんなに面倒なら、素直にお金を払って、他のプリペイドSIMカードを入手する」という訪日外国人が増えそうだ。
実は、いまモバイル通信業界で、水面下で進んでいるのが「ローミング料金を安価にしよう」という議論だ。すでにヨーロッパはローミング料金を撤廃したが、その動きが世界的に広がろうとしている。
今週、中国・上海で「Mobile World Congress Shanghai」が開催されたが、世界のキャリア幹部によって「ローミング料金の低廉化」が議論されたという。
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