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就活中に、彼氏・彼女にしてはいけないこと。〜意識の高い学生ほど、別れる傾向〜

五百田達成作家・心理カウンセラー

就職活動が一気に加速する時期となりました。

就職活動では確かに、ちゃんちゃらおかしいようなことも要求されますし、企業の中にはひどい面接を行うところもありますが、長い人生の中で、働き方・生き方と向き合う数少ない機会として、精いっぱいがんばってほしいと思います。

さて、昔から「就職活動の時期に彼氏・彼女と別れてしまう」ケースをよく耳にします。

その理由としては、

・価値観の違いが浮き彫りになる

・会う時間が取れない

・イライラやストレス

もさることながら、

・就活マインドを恋愛に持ち込む

・高まった意識を、相手にも押しつける

失敗が多いからと考えられます。

ビジネス社会とは無縁だった学生が、就職を意識していろいろと勉強を進めると、頭の中は急速に仕事脳になっていきます。

「仕事脳(ビジネス脳)」はそもそも、

・理由やデータが求められる

・手にとってわかるような結果や勝利が目的

・無駄や遠回りは省かれるべきものであり、効率性が重視される

といった性質を持っています。

いっぽう、

「恋愛脳(プライベート脳)」は、

・気遣いや思いやりが求められる

・やすらげる時間や目に見えない関係の深まりが目的

・一見無駄に思える過程のなかで、楽しいコミュニケーションが生まれる

という特徴を持っているので、そもそもの話、この両者は相性がよくありません。

自己PRの練習や企業研究を重ねるうちに、次第に頭の中はかたくなりがち。

・明確に結論から話す

・筋道立てて、短時間で自分をアピールする

・時間は厳守

こういった就活マインドに追い立てられるがあまり、あるいは、新しい考え方に浸るのが楽しくなってしまい、つい、恋人関係にもそれを持ち込んでしまう学生は、少なくありません。

その結果、

・他愛のない話を「無駄」と感じてしまう

・相手が、明確なキャリアビジョンを描けていないと見下してしまう

・メールや連絡が、用件のみの簡潔なものになってしまう

・待ち合わせに遅れた相手に、イライラしてしまう

・恋愛そのものを、「意味あるの?これ」と思ってしまう

といった現象が生まれます。

結局、

「もっと意識の高い人と有意義な話をしたい」

「就活が終わるまでは、恋愛は考えられない」

と、別れを切り出す人もいれば、

「一緒にいると、なんか疲れる」

「ビジネスの話ばっかりで、つまらない」

と、ふられてしまう人も。

つまり、

・仕事脳と恋愛脳をきちんと切り分ける

・恋愛を、無駄かどうかで判断しない

・覚えたてのビジネス用語を恋人相手に振り回さない

以上のことを気をつければ、就活中に恋人と別れてしまう危険性は、だいぶ回避されます。

さらに言えば、そうした切り替えがうまくできるぐらいの余裕を持てて初めて、自分の言葉で企業と対峙でき、ひいては内定に結びつくというもの。

もちろん、頭の中を一色に染めてしまう方が簡単で、二つのマインドをきちんと使い分けるのはなかなか難しいのですが、ぜひトライしてみてください!

作家・心理カウンセラー

著書累計120万部:「超雑談力」「不機嫌な妻 無関心な夫」「察しない男 説明しない女」「不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち」「話し方で損する人 得する人」など。角川書店、博報堂を経て独立。コミュニケーション×心理を出発点に、「男女のコミュニケーション」「生まれ順性格分析」「伝え方とSNS」「恋愛・結婚・ジェンダー」などをテーマに執筆。米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。

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