少子高齢化に伴う日本の人口の減少と年齢階層別構成比率の変化は、日々話題に登り、論議の対象となり、対策の提案が行われる。人口の減少は国力の減退に他ならず、生産に携わる年齢層の減少と高齢層の増加は、社会福祉のバランスを危ういものとする。今回は国連の公開データを用い、日本の将来人口の推移予想を確認していく。

今回抽出、精査するデータは国連の公式サイト内の「World Population Prospects, the 2017 Revision(世界人口の見通し、2017年改訂版)」(国連事務局経済社会局の人口部局による、人口統計学的な推計によるデータ)。2015年から2100年までの推定人口値に関して、3年齢階層区分(0~14歳、15~64歳、65歳以上)に仕切り分けし、さらに精査がし易いよう5年単位で整理を行い、グラフ化・精査を行う。

↑ 日本の年齢階層別人口数推定(万人)(World Population Prospects, the 2017 Revisionより)(積み上げグラフ)
↑ 日本の年齢階層別人口数推定(万人)(World Population Prospects, the 2017 Revisionより)(積み上げグラフ)
↑ 日本の年齢階層別人口数推定(万人)(World Population Prospects, the 2017 Revisionより)(主要年齢階層別人口推移、折れ線グラフ)
↑ 日本の年齢階層別人口数推定(万人)(World Population Prospects, the 2017 Revisionより)(主要年齢階層別人口推移、折れ線グラフ)

総人口は公開されている値でもっとも古い2015年から一定率で減少を続けていく。65歳以上の高齢者人口の増加は2045年がピークとなり、それ以降は漸減。現役労働階層となる15~64歳や未就労階層の14歳以下が2010年以降一様に減少していくのとは対照的である。

年齢階層別構成比で見ても、高齢年齢階層人口が増加を終える2045年から10年ぐらいをピークとし、再びわずかずつだが、それより若い年齢階層の比率が増加していくようすがうかがえる。ただしその足並みはかなり緩やかなもの。しかしそれも2080年には頭打ちとなってしまう。

↑ 日本の年齢階層別人口比率推定(World Population Prospects, the 2017 Revisionより)
↑ 日本の年齢階層別人口比率推定(World Population Prospects, the 2017 Revisionより)

総人口比に占める比率としては、0~14歳層の減少率はほぼ一定、むしろ2040年以降は少しずつだが増加する動きを見せる。一方で15~64歳は2050年まで減少率が大きく、2050年でようやく横ばいに推移する。65歳以上は2055年をピークに少しずつ比率を減少。しかし35%台で安定したまま、その後は動きを止めてしまう。国連統計の予想値は2100年までだが、恐らくはこれ以降の動向もこの比率から大きく動くことはあるまい。

無論今数字はあくまでも推定値であり、予想の仕方や前提条件で、特に年代を重ねる毎にぶれが大きくなる。国連が発表した同様の調査結果の2年前のバージョン「the 2015 Revision」と比較しても、年齢階層別構成比の変移や人口そのものの点で、多少ながらも違いが確認できるため、あくまでも「予想」よりはむしろ「予報」レベルのモノとして認識した方が無難だ。また今件は「中位推計」(出生率がそこそこの状況)の上での計算のため、経済や社会、政治、文化などの変化に伴い、今件値とは大きな違いが生じる可能性はある。

とはいえ、今件予想による人口構成比を見る限り、高齢化社会・少子化社会の観点において、多分に問題が発生する・深刻化することは容易に想像できる。いかに子育てがしやすい社会を作り上げていくかを最優先課題とし、その検証と対策の実施が急務であることに違いはない。

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