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Billyrrom、抑え込まれた感情を解放する踊れるポップソング「Danceless Island」

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
photo by Billyrrom

“トーキョー・トランジション・ソウル”を担う、新しい才能!

まずは、完成したばかりのミュージックビデオを観てほしい。

踊りたいんだね まるで動けないピノキオ

千切れわかってんならその糸

もう触ってんだろその糸

そうわかってんなら踊ろう

(「Danceless Island」より抜粋)

東京ライブハウス・シーンに地殻変動が起きつつある。キーとなるインディペンデントなバンドがBillyrrom(ビリーロム)だ。活動開始から1年半。まだこのバンド名をご存知な方は多くはないかもしれない。しかし、急速に頭角をあらわし、進化し続けているバンドであることは間違いない。

現役大学生による20代前半。ボーカル:Mol、ギター:Rin、ベース:Taiseiwatabiki、ドラム:Shunsuke、キーボード / シンセサイザー:Leno、DJ / VJ:Yuta Haraによる6人組。それぞれ、マイケル・ジャクソン、山下達郎、ジャミロクワイ、RIPSLYME、レディオヘッドなど様々なジャンルの音楽や、芸術家である岡本太郎、そしてジョージ・オーウェル、攻殻機動隊などのSFカルチャーを敬愛する、幅広いルーツを持つメンバーだ。

バンド名の由来は、敬愛するビル・エヴァンスが持つ“流されないマインド”と、移動型民族であるジプシーのロマ族による“自分たちの音楽を様々な場所から発信していく”という流動性を大切にしたいという信念から名付けられた造語だ。

2020年、東京都町田市出身のメンバーで結成しながらも、地元町田ではライブを行ったことのなかった彼ら。まったくの素人時代から、バンドマン憧れの渋谷&下北沢のライブハウスで活動を繰り広げてきた。業界慣習にとらわれず、怖いもの知らずの若者たちは、渋谷LUSHや下北沢SHELTER、下北沢 BASEMENT BARなど名門ライブハウスのドアを叩き、前例にとらわれることなく現場経験を一気に積み重ね、急速にバンドシーンにおいて認知度を広げていったのだ。

こうして完成した作品が、バンドの名刺がわりとなる最新レコーディング作品「Danceless Island」だ。サウンドはもちろん、タイトルやリリックに現代社会とリンクするメッセージが込められたBillyrromらしい、ネオなシティポップ・センスをも感じる爽快なポップソングである。バンドのシグネイチャーとなる、疾走感に溢れたギターカッティング、軽快なリズムで紡がれるビートセンス、シンセとスクラッチが織りなす構築美。そして、繊細かつ迫力あるボーカリゼーションに富んだハイトーンな伸びやかな歌声が痛快だ。

これまでもライブにおける代表曲を3曲ほど、手探りでレコーディング音源として発表してきたBillyrromだが、実は本作「Danceless Island」が、本格的なレコーディング経験した作品となる。心躍らせる、機能性の高いダンサブルかつソリッドなグルーヴが、ダンスを熱望する欲求に応えてくれる1曲だ。それはパンデミックでライブ&フェス・シーンがストップしたタイムラインを再起動するスイッチのようにも感じた。メンバー総意として届いた楽曲へ込められた熱いメッセージを紹介しよう。

「踊るということとはどういう事なのか。体を揺らすのか、心を踊らすのか。そんな人それぞれの踊るとは何なのか、今自分はどう踊りたいかという事を糸口にして、この作品を聴いてほしい。人それぞれの楽しみ方のなかに、Billyrromのメッセージをどこかしらで感じほしい。活動約1年半を経てBillyrromが提示する一歩を皆で共有していきたい。」

まだ成長途中な段階でもある。しかしながら、来たるべく新時代=照準とする2023年へ向けて、躍動するBillyrromが解き放つロックを経由したソウルフルなファンクネス、“トーキョー・トランジション・ソウル”なサウンドに期待をしたい。“トランジション”とは、ある段階から次の段階への移行を指し示すワードである。2022年 → 2023年へと飛躍するバンド、それがBillyrromだ。

まずは、配信シングルをきっかけにバンドの真骨頂である“踊れる”エモーショナルなライブをチェックしてみてほしい。

https://nex-tone.link/A00105524

===ONEMAN LIVE===

自身初となるワンマンライブが、12/17(土)渋谷WWWにて開催決定!!

タイトル:Billyrrom First One-Man Live

会場:SHIBUYA WWW

日時:12月17日(土) OPEN18:00 / START19:00

チケット:¥3,500(税込)

※オリジナルZINE付き(公演当日入場口にてお渡し) ※ドリンク代¥600別

オフィシャル先行(先着)URL:https://eplus.jp/billyrrom/

受付期間:9月21日(水)11:00〜10月2日(日)23:59

===LIVE SCHEDULE===

「Ruby Tuesday48」

日時: 10/4(火) OPEN 18:00 / START 18:30

会場:新代田FEVER

w/cadode / Johnnivan / Klang Ruler

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2215422

「FM802 MINAMI WHEEL 2022」 ※サーキットイベント

日時:10/10(月祝) 13:30 START予定(21:00頃終了予定)

会場:大阪ミナミ周辺ライブハウス

https://minamiwheel.jp

「Close Encounter」

日時:10/11(火) OPEN18:00 / START19:00

会場:北堀江 club vijon

w/ peanut butters / cadode / Billyrrom / electric scooter

「SWAY CLUB vol.6」

日時:10/13(木) OPEN18:00 / START18:30

会場:Shibuya Milkyway

w/ C SQUARED / soshaku / DJ影正一貴(club BAGSY) and more...

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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