胸の高まりを隠せないライブだった。はじまる前からドキドキが止まらなかった。

つい先日、TM NETWORKを無観客ライブ配信『TM NETWORK How Do You Crash It? one』によって再起動したばかりの小室哲哉が、誕生日前日である11月26日と誕生日27日に、ワンマンライブ『Tetsuya Komuro Rebooting 1.0』でステージに帰ってきた(2日間4公演)。

渡辺美里、安室奈美恵、宮沢りえ、乃木坂46、globeなど、世代を超えて名作を世に送り出してきたTKサウンドが、ピアノとシンセサイザーを駆使した“デジタル・オーケストラ”によって生まれ変わる、いや、ある種ネイキッドなスペシャル・ライブの開催だ。

完全ソールドアウトの会場。オンライン配信されない26日の有観客での初演という、ざわめきが止まらない現場感。16時の開演時刻を過ぎて、青いシャツを纏い、階段をゆっくりと客隙を見渡しながら感慨深くステージへ向かう小室哲哉。

ステージには、グランドピアノとシンセサイザーが5台。音楽家、小室哲哉が本人名義で公式のライブ現場としては2018年のPANDRA(浅倉大介とのユニット)公演以来、ついに戻ってきたのだ。

ピアノに座り奏でられる1曲目は新曲だ。11月27日にファンコミュニティー『TETSUYA KOMURO STUDIO』にて、数量限定でリリースされたアナログレコードによる最新ソロアルバム『JAZZY TOKEN』(全9曲 /ポートレート / ライナーノーツ封入)より「Traffic Jam」をプレイ。都会の喧騒を描いたジャジーなインストゥルメンタルによるインプロヴィゼーション。

小室は、以前からジャズのピアニスト、キース・ジャレットを敬愛している。影響を感じながらも小室らしく、ドラムやベースなどトラックとシンクロしながら時折りTK風味溢れるフレーズが挟み込まれていく。アルバムタイトルで、“ジャズ”と“レコード”というアナログな要素にITシーンのバズワード“TOKEN”を掛け合わせているのが小室らしい。

第一声は「おひさしぶりです。3年ぶりにビルボードライブ東京に帰ってきました。僕の音楽業界のプロの歴史は1984年からはじまっているんですけど、そこから2021年へ凝縮してお届けします。宇都宮隆(TM NETWORK)君が、ソロでカバー曲を歌うツアーで、僕が作ったアイドルへの提供曲を歌ってくれているので、その選曲と被らないようにしようと(笑)。

来月舞台を観にいくんですけど、三井のリハウスのCMに出ていて、映画『ぼくらの七日間戦争』でデビューして。デビュー曲「ドリームラッシュ」も書いてるんですけど。そうじゃない曲で(笑)。宮沢りえさんで「My Kick Heart」を。珍しく歌詞が先にあった曲です。拙いですけど僕が歌います。ね? 予想外な選曲でしょ。」

小室哲哉 photo by ビルボードライブ東京
小室哲哉 photo by ビルボードライブ東京

はぐらかすようなトークにマスク越しにクスっと湧く会場。「My Kick Heart」のラストでは、小室の手による映画『ぼくらの七日間戦争』のフレーズも重ねられた。さらに、1991年にミュージカルに向けて書いたサウンドトラック『マドモアゼル・モーツァルト』についても語りはじめる。本作は、“実は、モーツァルトは女性だった!”という大胆な着想で描かれた同名コミックスを原作としたミュージカルであり、日本のオリジナルミュージカルを牽引してきた音楽座の代表作のひとつで今年、東宝による制作で再演されている。

「最近、『マドモアゼル・モーツァルト』を観に行って。我ながらいい曲だなって(笑)。今日はメドレーでお届けします。」

会場に鳴り響くシンセサイザーが織りなすデジタル・オーケストラ。目を閉じれば、そこには大勢の演奏家たちが。音楽はタイムマシン。オーディエンスの記憶のスイッチに火を灯す。ステージ上にたったひとりでシンセサイザーを操る魔術師のごとく小室哲哉は、TM NETWORK「Human System」でも引用した「ピアノソナタ第11番(トルコ行進曲)」のフレーズを織り交ぜ、35歳で天に召したモーツァルトからインスパイアされた自ら生み出した壮大なナンバーを繰り広げていく。

「この音を覚えている人いるかな? TMNの『EXPO』か『RHYTHM RED』のツアーでベルとして使っていて……。あ、みんなマスクして喋れないから言えないよね(笑)。次は2000年ぐらいに戻りましょう。去年、海の上で弾いたのですけど。沖縄サミットの曲。プラス、2020年が混ざっている感じで。」

そして奏でられる安室奈美恵に提供した「NEVER END」。感情を揺さぶる豊かなる音の調べ。続けて、乃木坂46「Route 246」のインパクトあるイントロダクションが鳴り響く、時空を超えた“ヒット遺伝子”が紡がれる音楽の旅。そう、この物語のネクストを聴きたくなった瞬間だ。

……ここからの展開の詳細は、翌日の誕生日公演がオンライン配信アーカイヴで12月4日(土)23時59分まで観られるので控えておこう。なお、海外ではワールドワイドに全世界へ向けてライブ配信システムZAIKOによって配信中だ。

【日本にお住まいの方】http://eplus.jp/tk-st/

【海外にお住まいの方】https://tetsuyakomuro-tk.zaiko.io/buy/1rEN:iQG:825c1

【中国にお住まいの方】https://tetsuyakomuro-tk.zaiko.io/buy/1rEN:iQH:260db

小室哲哉 photo by ビルボードライブ東京
小室哲哉 photo by ビルボードライブ東京

その分、小室哲哉のメロディーが耳に、記憶に残る理由を解説してみよう。

独学で学んだピアノであるがゆえ、和音・管弦楽法を前提にした発想ではなく主旋律は1本のみ、単音を目立たせる構成がTKらしさだ。クラシカルなライブとも、打ち込みでの作品にも合うメロディーが強く耳に残るのがポイントだ。

完全復帰した、小室哲哉ワンマンライブ『Tetsuya Komuro Rebooting 1.0』。さらに、来年2022年1月には大阪と東京でのビルボードライブ公演『HIT FACTORY #1』も発表された。引き続きニューノーマル時代と向き合った令和時代のヒットが期待される音楽家、小室哲哉から目が離せない。

『Tetsuya Komuro Rebooting 1.0』11月26日@ビルボードライブ東京

1. Traffic Jam

2. My Kick Heart

3. マドモアゼル・モーツァルト組曲

4. NEVER END〜Route 246

5. My Revolution〜Teenage Walk

6. Sweet 19 Blues

7. 組曲CAROL

8. DEPARTURES

9. RUNNING TO HORIZON(206Mix)

En. Feel Like dance

<次回ライブ告知>

【ビルボードライブ大阪】(1日2回公演)

2022/1/8(土)

1stステージ 開場15:30 開演16:30

2ndステージ 開場18:30 開演19:30

http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=13133&shop=2

【ビルボードライブ東京】(1日2回公演・3DAYS)

2022/1/21(金)

1stステージ 開場17:00 開演18:00

2ndステージ 開場20:00 開演21:00

2022/1/22(土)

1stステージ 開場15:30 開演16:30

2ndステージ 開場18:30 開演19:30

2022/1/23(日)

1stステージ 開場15:30 開演16:30

2ndステージ 開場18:30 開演19:30

http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=13136&shop=1

〜12/6までファンコミュニティ最速先行受付中

オフィシャルファンコミュニティー『TETSUYA KOMURO STUDIO』

https://fanicon.net/fancommunities/3914

Twitter

https://twitter.com/tetsuyakomurotk

Instagram

https://www.instagram.com/tk19581127_official/