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ケツメイシ、芸人コラボや長回しリリックビデオ、ミュージカル風コントな新展開MVチャレンジとは?

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
ケツメイシ photo by エイベックス

●笑えて泣けて、感情揺さぶられる音楽のパワー

夏といえばケツメイシ。しかし、コロナ禍の影響によって今年開催されるはずだったデビュー20周年全国ツアー『KTM TOUR 2021 20th Anniversary 「時代は変わるぜよ!!」どんだけ~』は延期に……。

ケツメイシのいない夏なんてあ・り・え・な・い。そんなケツメイシ不足なあなた! というわけで、実はケツメイシが続々とYouTubeへ動画や新曲をアップし続けている新チャレンジに注目したいです。笑えて泣けて、感情揺さぶられる音楽のパワー。要注目ですよ。

●視覚的にも楽しませてくれるのがケツメイシ兄さんたち

そもそもケツメイシといえば、ミュージックビデオの歴史を変えたパイオニア。俳優や芸人がメインのドラマ仕立て風の作品や、ユーモア交えたTVCMでのインパクト、コンサートにおけるこだわりの豪華セットや、ミュージカル風コント展開などなど、視覚的にも楽しませてくれるのがケツメイシ兄さんたち。

<ケツメイシ二十周年映像企画 徒歩二十年>

https://20th.ketsume.com/movie/

さらに20周年を記念したベストアルバム『ケツノパラダイス』のリリースとともに、新曲も続々配信リリース中。今春、完全に映像リニューアルとなった2021年令和版「さくら」ミュージックビデオも話題となりました。実はショートフィルムも存在するのです。なんというこだわり。

しかも、ゆるくてセンスの良さを感じさせてくれる動画を軸とした新企画が続々と繰り広げられているのです。

●ゆるくてセンスの良さを感じさせてくれる動画を軸とした新企画

<注目其の一:長回しゆるい風景シリーズ>

スマホで音楽を見る時代、歌詞が表示されるリリックビデオが人気となっています。そんななかケツメイシは2021年、リスナーへ向けた新たなアプローチとしてケツメイシの何気ない釣り風景の日常や、メンバーのラジオプロモーション活動でのワンシーン、海岸での日向ぼっこシーンを切り取った動画を人気曲に織り交ぜ配信しています。

<注目其の二:ライブでのコント切り取りシリーズ>

ケツメイシファンにはおなじみ、ツアーでのお楽しみコーナーであるコントシーンを切り取り配信。もともとは、結成初期、曲が少ない時代にライブ出演時間の間を持たすためにはじめられたというコント。今や、ケツメイシにとって楽曲やツアーの世界観をストーリーテリングする要素として欠かせない表現となりました。

なかでも注目は『KTM TOUR 2015シモネティーナと4人の賢者〜失われた聖水を取り戻せ〜 』でのコント。ケツメイシと縁が深いお笑い芸人のアンタッチャブルの柴田英嗣が参加して、漫画『ONE PIECE』よろしく“海賊宝探し物語”を繰り広げていたのです。メンバーそれぞれが、3秒先の未来が予知できる(by RYOJI)、人の体を自由に操れる(by大蔵)、結構いいタイミングでケツメイシの名曲をかける(by DJ KOHNO)、人の嘘を見破れる(by RYO)、といった特殊能力を持っているという設定。そんな物語展開に合わせて、絶妙にケツメイシの名曲が差し込まれていくというオーディエンスを扇情しまくる高揚感の高さ。ほんとサービス精神がハンパないっす。「誰ひとり置いていくことなく、会場みんなを楽しませたいぞ!」という気持ちの熱さが伝わってきます。ぜひ、動画チェック後、DVD / Blu-ray『ケツの穴...こだわらへん』を購入の上、全編観ていただきたいです。

<注目其の三:新曲を芸人プロデュースで動画制作>

芸人が出演するミュージックビデオのパイオニアといえばケツメイシ「涙」でのダイノジの出演。その後もケツメイシは、ダチョウ倶楽部など芸人とのコラボレーションを続けてきました。そこで、2021年新シリーズ登場。若手実力派コント師のゾフィー、昨年キングオブコント2020で優勝を果たしたジャルジャル、”パリピ漫才”や2.7次元アイドル”KOUGU維新”でも話題のお笑い芸人きつね、パーリーな世の中が戻ることを願いスカイダイビングに書道で盛りあげる狩野英孝などなど、芸人による脚本、演出、出演でコラボ・ミュージックビデオを制作していくのです。

●聴き手と同化できる、時代を映し出す鏡となるポップミュージック本来の魅力

ケツメイシの魅力といえば、日常のBGMとなるリスナーが主役になれる楽曲が持つ音楽のチカラ。

もちろんメンバー4人の人間力の高さ、スター性、キャラクター性の強さはもちろんのこと、あらためて評価したいのが聴き手と同化できる、時代を映し出す鏡となるポップミュージック本来の魅力が持つ言葉のパワー、そして音楽による共感や没入感の高さ。ゆえに、今や、年齢を超えた親子三世代、右肩上がりでライブ動員が増えているのです。僕らの青春はケツメイシとともにあります。来るべき全国ツアーや新作アルバムのリリースへ向けて、ケツメイシの魅力をまずは動画で再確認してみませんか?

ケツメイシ オフィシャルサイト

http://www.ketsume.com/

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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