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【本人全曲解説】majiko 2020年第一弾『MAJIGEN』、次元を超えていく最強ポップ宣言!

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
majiko:photo by UNIVERSAL MUSIC JAPAN

新時代のポップスター、majiko 2020年第一弾New EP作品が届いた。タイトルは『MAJIGEN』。ポップ・ミュージックという時代性を反映する表現を通じて、majikoが新次元を超えていくかのように高揚感を解き放つファンタスティックな意欲作だ。

 「完成してホッとしました。H ZETT Mさんに参加していただいた曲『Sacrifice』以外は、全部自分の作詞作曲だったので。アレンジも含めて全方位で頑張ったのと、もちろん楽しかったのと、やっぱりライブが楽しみになる1枚ですね。バンマスの木下哲さんと曲について話し合って考えたり悩んだり。作品の可能性を模索することは好きなんです。より深く曲が大事なものになっていく感覚があって。今回コンセプトは“majiko×新次元”ということで。新しいことがしたいというのが根底にありました。」

majikoによる“歌のうまさ”=ネットシーンを震撼させたヴォーカリゼーションはさらに進化。かねてからの目標の通過点であった、恵比寿LIQUIDROOMでの満員ワンマンライブ(2019年12月15日)を実現させるなど、よりアーティスティックに進化を遂げたmajiko。本作『MAJIGEN』は、ライブ経験における相乗効果でのクリエイティヴィティーの進化を感じたのだ。

 「私もメンバーもやったるぞ! ここ決めるぞってライブでした。自分の中での次のステージに行けた瞬間でした。LIQUIDROOMでの成功体験が確実に『MAJIGEN』に反映されていますね。今年も、まだ言えないのも含めて、いくつかライブが決まっているので『MAJIGEN』を聴いて、楽しみにしていてほしいです。」

Photo by Viola Kam (V’z Twinkle)
Photo by Viola Kam (V’z Twinkle)

最新ミュージックビデオ「エスカルゴ」、そしてNew EP『MAJIGEN』のジャケットアートワークで、majikoは髪をアップにしている。映像では拡声器を片手にアジテーションするなど、内省的な壁をぶち壊すかのごとく次なるチャレンジへ向けた新たな覚悟を感じた。

 「今回出す『MAJIGEN』は、私の中の見たことのない自分、そんな考えもあってアートワークでも初めて髪をアップして表しています。曲も含めて新しいことができたかな。いつもインナーカラーを染める時に黒髮だけを上にあげてリタッチしてもらうんです。その時の様がモヒカンっぽくて自分でいけてんなって思えて。これまでこれだけ顔をがっつり出したことがなかったので怖かったんですけど、やって良かったなって。突き抜けられたかな?」

<全曲解説:majikoによるNew EP『MAJIGEN』セルフライナー・トーク>

『MAJIGEN』photo by UNIVERSAL MUSIC JAPAN
『MAJIGEN』photo by UNIVERSAL MUSIC JAPAN

M 1.「グリム」

作詞・作曲:majiko 編曲:majiko, 木下哲

 「majikoチームで話し合った時にBPM早い曲が欲しいってなりまして。土台を作っていくうちに、なんとなくバッドエンドのおとぎ話をハッピーエンドに変えたら面白いんじゃないかなって思いついて形にしました。サビの後半、“まわる赤い靴”のところなど、普通じゃないコード展開で成立できた曲で。おとぎ話っぽい雰囲気を失わないような要素にこだわりました。アウトロも含みがある感じというか。楽しみながら作れましたね。」

M 2.「エスカルゴ」

作詞・作曲:majiko 編曲:majiko, 木下哲

 「何曲かデモを作っていた時に耳に残った曲で。得意としているリズムなんですよ。私の周辺、みんな声を揃えてアドバイスしてくれるのは“majikoがいいと思う曲をやったほうがいいよ”って。それで“私の好きな曲ってこんな感じや!”って、そんな単純な思考な時にできた曲です。タイトルの『エスカルゴ』は、学生の頃の先輩が組んでいたバンド名なんです。その響きや妖美に惹かれて。ふと、思い出したんです。直感で決めました。」

M 3.「Sacrifice」

作詞・作曲:jam, majiko 作曲・編曲:H ZETT M

 「『エスケイパー』や『スープの日』に続いてH ZETT Mさんに曲を提供していただきました。みんなが共感できる、苦しんでいるときの声を代表して言い表した曲かな。私の精神状態があらわれていたかも……。歌詞は、Jamさんと話しながら、叩きを出してもらいながらまとめつつ、歌い回しなどを少し変えてみました。H ZETT Mさんは、流石にピアノワークがかっこいいです。『エスケイパー』もライブで盛り上がる曲なんですよ。」

M 4.「トロイの馬」

作詞・作曲:majiko 編曲:majiko, 木下哲

 「このときぶっ壊れていたんです(笑)。書いちゃえ〜みたいな。まず“トロイの馬”ってキーワードをテーマにしようと思いました。タイトルは“騙し討ち”とかそんな意味があるんです。そこからの発想で、私が書ける歌詞でいうと、実体験含めた痴情のもつれになるなって(苦笑)。あ、“フィクションも混ざっている”って太字で(笑)。一番最初、“死んだ豚の〜”のフレーズが出てきて。そこから広がりつつアグレッシヴな感じで。」

M 5.「サンサーラ」

作詞・作曲:majiko 編曲:majiko, 木下哲

 「けっこう前に作った曲なんですけど、サビや構成はがっつり変えて。タイトルは輪廻転成という意味で。死期が訪れてしまった人の棺のイメージ。2番からは胎児というか、そんなイメージで……。亡くなった母を想いながら作りました。スピリチュアルな話ですけど、どこかでまた産まれてくれるだろう、産まれてくれ、みたいな強い想いがありつつ。レイ・ハラカミさんのようなサウンドが好きでエレクトロニカっぽくしたくて、自分でイメージを打ち込んで、形になりました。」

<アコースティック・ライブ:majiko New EP『MAJIGEN』発売記念 YouTube Live>

下記ライブ映像は、タワーレコード渋谷店にて開催を予定していた『MAJIGEN』発売記念ミニライブ&サイン会が、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑みて開催延期となり、下北沢のバーで無観客アコースティック・ライブのYouTube中継をおこなったもの。

※2020年3月13日までアーカイヴ。

majiko オフィシャルサイト

https://www.majiko.net

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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