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コメ作りと格闘技の“二刀流”から“流血のマドンナ”まで!パンクラス12.9大会の主役は?

藤村幸代フリーライター
“流血のマドンナ”こと鈴木万季弥(24)がパンクラス初参戦(C)PANCRASE

 12月9日(日)、東京・新木場のスタジオコーストで開催される『PANCRASE 302』の全対戦カードおよび試合順が決定した。

前半戦のプレリミナリーファイト8試合と本戦14試合、計22試合のフルボリュームは、全試合ネットテレビ局『AbemaTV』と映像配信サービス『UFC FIGHTPASS』での中継が決定。また、本戦第10試合からは『TOKYO MX』での地上波およびエムキャスでの生中継も決定している。(大会中継情報)

 老舗総合格闘技(MMA)団体、パンクラスにとってはホーム会場での年内最終興行となる今大会。そのメインイベンターとして注目を集めているのがウェルター級(-77.1kg)2位・手塚裕之(28/ハイブリッドレスリング山田道場、TGFC)だ。

 実家が米農家ということもあり、地元・栃木で米作りをしながら格闘技を続ける異色の“二刀流”ファイター。大会前に公開された動画では、軽トラを力任せに押しながら悪路の坂道をのぼったり、重量20kgの鎖を首からかけてのディップス(上半身スクワット)など、野性味あふれるトレーニングメニューを公開し、その隆々たる肉体と共に“格闘モンスター”ぶりを強烈に印象づけている。

 日本体育大学在学中に2年間、キックボクシングに打ち込んだが、納得のいく結果は残せず。「何かデカいことをやりたい、アメリカで格闘技をやりたい」と一念発起し、約3年間アメリカに滞在しながら格闘技に打ち込んだ経験を持つ。

“逆輸入ファイター”としてパンクラスで2015年にプロデビュー以来、ここまで8戦5勝3敗の成績を残しているが、勝利のすべてはスタンドおよびグラウンドでのパンチによるKO、TKO。魅せる闘いにこだわるのは、判定決着にブーイングするアメリカの観戦スタイルに刺激を受けたこと、そして「子供の頃、リスクを背負って戦う姿に感動し、憧れた」という山本“KID”徳郁さんの存在も大きいのだという。

 今回の相手は元同級王者の村山暁洋(38/GUTSMAN)。難敵の村山を下せばタイトルマッチへの道も一気に開けるだけに、格闘モンスターの鼻息は荒い。

 メインイベントのほかにも、“流血のマドンナ”のニックネームを持つ鈴木万季弥(24/志村道場)がパンクラス初参戦。その鈴木と昨年、キックルールで激闘を演じた元ボクシング世界3階級制覇のライカ(42/RIGHT THING ACADEMY) と共にブラジル人ファイターと対戦するなど、パンクラス女子戦線も熱い。

 キック団体『REBELS(レベルス)』との完全グループ化をはじめチャレンジングな年となったパンクラスの2018年。締めくくりの大会は、2019年の方向性を占う意味でも見逃し厳禁だ。

■大会中継情報

(1)AbemaTV実況解説は日本語放送 (15:30~メイン終了まで)

放送チャンネル:格闘チャンネル

(プレリミナリー第1試合 JIROvs サイモン・シェと、メインカード枠第1試合 鈴木宙樹 vs 宇野孝弘の放送はなし)

(2)UFC FIGHTPASS 実況解説は英語放送(15:30~全試合中継)

(3)TOKYO MX 実況解説は日本語放送 (19:00(MX地上波とエムキャス放送)~21:00)

※19:00~20:00=MX1 20:00~21:00=MX2

※メインイベントまで終わらなければ、エムキャス放送をメインイベント終了まで

ゲスト解説:福田 充徳 (チュートリアル)

フリーライター

神奈川ニュース映画協会、サムライTV、映像制作会社でディレクターを務め、2002年よりフリーライターに。格闘技、スポーツ、フィットネス、生き方などを取材・執筆。【著書】『ママダス!闘う娘と語る母』(情報センター出版局)、【構成】『私は居場所を見つけたい~ファイティングウーマン ライカの挑戦~』(新潮社)『負けないで!』(創出版)『走れ!助産師ボクサー』(NTT出版)『Smile!田中理恵自伝』『光と影 誰も知らない本当の武尊』『下剋上トレーナー』(以上、ベースボール・マガジン社)『へやトレ』(主婦の友社)他。横須賀市出身、三浦市在住。

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