【60歳代・二人以上世帯】「生活が苦しい」高齢者世帯は48.3%…貯蓄「100~200万円未満」の割合とは【定年後シニアの実態】
【60歳代・二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値と比較してみると…
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。 ●【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄100~200万円未満の割合 ・5.7% ●【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄200万円未満の割合 ・13.1% ●【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:2588万円 ・中央値:1200万円 貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄200万円未満は13.1%。平均と中央値の差額は依然大きく、世代間格差が広がっているといえるでしょう。 老後生活における「資金」の柱は貯蓄と年金です。年金一本で生活費すべてをまかなうのはやや厳しく、多くの方が貯蓄を切り崩しての老後生活となるかもしれません。計画的な貯蓄がおすすめです。 それでは、シニアの入口ともいえる今の60歳代は年金をいくら受給しているのでしょうか。
【年金】2024年度は2.7%の増額へ:最新の年金モデルをチェック
厚生労働省より公表された、2024年度最新の年金額の例を見てみましょう。 ●2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金)月額 ・国民年金(満額):6万8000円(+1750円) ・厚生年金※:23万483円(+6001円) ※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。 年金額は毎年改定されます。ちなみに厚生年金はモデル夫婦となっており、1人分にすると16万2483円です。 次の章から、厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに作成した年齢別「年金受給額一覧表」から、60歳代が2022年度末時点で実際に受給している年金の平均額を確認していきましょう。
【60歳代】厚生年金・国民年金による「平均的な月収」はいくら?
●60歳代:厚生年金の受給額一覧 ・60歳:9万4853円 ・61歳:9万1675円 ・62歳:6万1942円 ・63歳:6万4514円 ・64歳:7万9536円 ・65歳:14万3504円 ・66歳:14万6891円 ・67歳:14万5757円 ・68歳:14万3898円 ・69歳:14万1881円 ※国民年金を含む 65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者となっています。 一般的な年金受給開始年齢である65歳以降をみると、年齢があがるにつれ平均月額が上がっています。平均で月額14~16万円台となっていることがわかるでしょう。 ●60歳代:国民年金の受給額一覧 ・60歳:4万2616円 ・61歳:4万1420円 ・62歳:4万3513円 ・63歳:4万3711円 ・64歳:4万4352円 ・65歳:5万8070円 ・66歳:5万8012円 ・67歳:5万7924円 ・68歳:5万7722円 ・69歳:5万7515円 65歳未満の国民年金の受給権者は、繰上げ支給を選択した者となっているため受給額は低い傾向にあります。 65歳以降でみると、平均で月5万円台となりました。厚生年金ほどには年齢差がないようです。