海外セレブの間で「若返る」と話題の骨出汁スープ、本当に効くの?専門家が解説
産後の味方
それだけではない。気温が下がり、肌が乾燥する冬にも最適だ。「骨だしスープにはマグネシウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれているため、定期的に飲用すると肌の水分補給にも有効です」と、先述のル・ケレは付け加える。妊婦や授乳中のママたちにもメリットがある。「骨だしスープ療法を妊娠中や妊娠後に行うのは非常に有効です」と周産期栄養学を専門とするブナロックは続ける。「スープに含まれるコラーゲンは、お腹が大きくなるときに肌を弾力のある状態に維持してくれます。出産後は、妊娠線の予防や、帝王切開で出産した女性では傷跡の治癒を早める効果もあります」
手作りはかなり大変
自家製にこだわる人なら、肉屋でガラや鶏の足先を入手すれば、ボーンブロスを自作することも可能だ。では本格的な骨だしスープを作る秘訣とは?「弱火で何時間もかけて骨をコトコト煮る。それがコラーゲンを最大限に抽出する方法です」とブナロック。「出来合いのスープの利点は、時間と労力がいるこのステップを省略できることです。スープができたら冷蔵庫で保存します。冷えるとゼラチン状に固まります。ゼリー状になるのはコラーゲンがたっぷり含まれている証拠です」 カイリー・ジェンナーのように、朝、起き抜けに飲む人もいれば、グウィネス・パルトローのように昼食時に飲む人もいる。風味を加えたいときは、好みで他の材料を混ぜてもいい。たとえばサルマ・ハエックは大さじ1杯のシードルを足すのがお気に入り。ハル・ベリーは塩、胡椒、砕いたニンニクを少量ずつ加えるのが好きだという。 骨だしスープ療法が向かない体質は特にないが、手作りする場合には注意すべきことがいくつかあるとル・ケレは言う。「アレルギーのリスク以外に、万が一ガラに内分泌撹乱化学物質が含まれていた場合、ホルモンの病気を抱えている人では健康に影響が出る恐れもあります」と医師は注意を促す。「スープに使用するガラが良質なものでないと、動物の体内に取り込まれた環境ホルモンや重金属、抗生物質まみれのスープになってしまいます」。したがって材料のガラはオーガニックのものを選ぶのが無難だ。可能であれば、自然の牧草のみで飼育された牛か、放し飼いの鶏の骨がベスト。いずれにせよ、新しい食事療法を試したり、日頃摂取しているサプリメントに新しいものを加える前には、必ず皮膚科医やかかりつけの医師に相談するようにしよう。
text: Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)