高校生の息子に「月5000円」小遣いを渡していますが、「少ないから1万円にして」と言われます。今の子どもはもっともらっているのでしょうか? いくらが妥当ですか?
子どもの小遣い金額はいくらが妥当なのか悩む家庭も多いのではないでしょうか。中高生にもなると「友達はこのくらいもらっている。自分は少ないからもっと上げてほしい」などと周囲と比較して交渉を持ちかけてくるケースもあるかもしれません。 本記事では、高校生の小遣い事情はどうなっているのか、「毎月5000円」の小遣いは周りに比べて安いのか高いのか解説します。
高校生の小遣い平均額は5000円以下?
株式会社リクルートが行った「高校生お小遣い実態調査2023」によると、高校生の1ヶ月あたりの小遣い金額は平均4950円となり、2022年の5582円と比べて約600円下がった結果となりました。このデータを見ると毎月5000円の小遣いは一般的に少ないわけではないことが分かります。 なお、小遣い金額の満足度調査では「満足」と回答した人は約55%となっており、2022年の約62%から7%近く下落しています。満足している人の割合がやや優勢ではあるものの、満足していない人も半分近くおり、本音では「もっと増やしてほしい」と考える人も少なくないようです。 親としても、子どもの小遣いを増やしたいと考える人は多いかもしれませんが、たとえ給料が上がっても物価高で可処分所得が減少する中で「これ以上の増額は厳しい」と考えるケースもあるでしょう。 厚生労働省が公表している毎月勤労統計調査の2023年10月確報版では実質賃金は2.3%減少して2022年4月から19ヶ月連続でマイナスとなっています。高校生自身も、物価の上昇を感じているかもしれません。
月5000円の小遣いは少ないのか
リクルートの調査結果から分かるとおり、毎月5000円の小遣いは少ないわけではありません。小遣い金額に満足している人からは以下のような声もあり、自分自身でお金の管理を行う意味でも良い経験と捉えている人も多いようです。 ●やりくりするのにちょうどいい ●決まった額をもらって、そのお金をいかに有効に使えるか、どれだけ貯金できるかを考えるのは楽しい ●小遣いのやりくりは将来的に、一人暮らしなどでも役立つ ●生活するときに不自由を感じることは少ない 毎月5000円小遣いを渡す場合、子ども1人あたり年間で6万円の負担となります。また、兄弟姉妹がいる場合だと、一方だけ渡してもう一方は渡さないというのは現実的ではありません。年齢別で金額の差はあっても、著しく差をつけるとトラブルの原因になりかねないため総合的な出費はいくらになるのか把握することは重要です。