農場から世界を変える「スカイ ハイ ファーム ユニバース」に注目集まる 「バレンシアガ」とも協業
米ニューヨーク郊外のハドソンバレーに、「スカイ ハイ ファーム(SKY HIGH FARM)」という農場がある。栄養素の高い食事ができないコミュニティーを支援するため、アーティストのダン・コーレン(Dan Colen)が2011年にスタートさせた非営利団体だ。ここでは、土壌を修復・改善しながら自然環境の回復を目指す“環境再生型農業(リジェネラティブ農業)”を取り入れ、育てた農作物や家畜を無償で寄付している。 【画像】農場から世界を変える「スカイ ハイ ファーム ユニバース」に注目集まる 「バレンシアガ」とも協業
コーレンは、農場運営のために営利団体「スカイ ハイ ファーム ユニバース(SKY HIGH FARM UNIVERSE)」を立ち上げると、「ドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET以下、DSM)」とチャリティー・プロジェクトを実現。この協業を機に、「DSM」でファッションと食に情熱を注いでいたダフネ・シーボルト(Daphne Seybold)を迎え、アパレルブランド「スカイ ハイ ファーム ワークウエア(SKY HIGH FARM WORKWEAR)」を22年1月に本格始動させた。
「スカイ ハイ ファーム ワークウエア」は、イラストレーターのジョアナ・アヴィレッツ(Joanna Avillez)が描いた、イチゴと月のキャッチなーキャラクターが目印だ。そこには「スカイ ハイ ファーム」が解決しようとする深刻な問題を、親しみやすく魅力的に伝えようとする、遊び心のある美学を反映している。コーレンは、チーフ・クリエイティブ・オフィサーとして、環境再生型農業の理念をベースとした視点でデザインに取り組んでいる。
同ブランドにとってコラボレーションは重要で、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」や「コンバース(CONVERSE)」といったブランドから、英「i-D」誌の編集長アリスター・マッキム(Alistair McKimm)ら個人までを垣根なく巻き込みながら、多くの人々にメッセージを届けている。ファッションだけでなく、カリフォルニアのスーパーマーケットチェーン「エラワン・マーケット(Erewhon Market)」と協業し、プロバイオティクスやハチミツを配合した清涼飲料水を発売するなど、その手法はさまざまだ。