【ボートレース】前田紗希が大けが負った水面で自身2度目V「本当に感謝しかない」/住之江
<住之江ボート>◇G3◇最終日◇24日 あの大けがが彼女を強くした。G3レディスカップ優勝戦が12Rで争われ、前田紗希(31=埼玉)が、インから逃げて22年5月江戸川以来の2度目の優勝を飾った。レディスカップ3連覇を狙った地元鎌倉涼の猛追を振り切る、価値ある優勝だった。 住之江は昨年7月、レース中の事故で大けがを負った。一時は「引退も考えた」と話すほど選手生命を脅かすけがだった。それでも10月に復帰。「周りの家族の支えやファンの励ましがあって戻ってこれた。また住之江に呼んでくれて、いいエンジンを引かせてもらって優勝できるなんで本当に感謝しかないです」。表彰式で「待ってたよ」というファンの声に満面の笑みで応えた。 住之江では20年11月に、父・光昭も同じようなレース事故で大けがを負った。因縁を振り払い「私が優勝できたんだから、お父さんもきっとまた優勝できるよと伝えたい」と力を込めた。たくましい娘の住之江での優勝を、父は誰よりも喜んでいるに違いない。