【最新】70歳代の平均年収は423万円。貯蓄額はいくら?働くシニアがどんどん増加中
70歳代の貯蓄内訳
総務省統計局の「家計調査(貯蓄・負債編)」をみると、二人以上の世帯における70歳代の平均貯蓄額は、2503万円でした。 貯蓄額の内訳は、以下のとおりです。 ・通貨性預貯金:744万円 ・定期性預貯金:863万円 ・生命保険など:416万円 ・有価証券:468万円 ・金融機関外:12万円 預貯金の割合は、全体の64%でした。 勤労世帯に限ると、貯蓄の平均額は2106万円でした。 貯蓄の内訳を確認すると、以下のとおりです。 ・通貨性預貯金:716万円 ・定期性預貯金:583万円 ・生命保険など:508万円 ・有価証券:296万円 ・金融機関外:4万円 二人以上の世帯に比べて、勤労世帯の貯蓄平均額が少ない結果となりました。 貯蓄や資産が少ないと生計を立てられないので、生活を維持するために働いているともいえます。 実際に「令和6年版高齢社会白書」を確認すると、70歳代の約3割が生活に不安を感じる結果となりました。 また、負債額をみると、二人以上の世帯と勤労世帯で約50万円の差が生じました。 ・二人以上の世帯:78万円 ・勤労世帯:121万円 働いている世帯の負債額が多くなっているので、負債を返済する目的で働いている可能性があります。 以上から、70歳代の収入や貯蓄額は、働く世帯と年金受給世帯で異なる結果となりました。
70歳代の生活は多様化している
70歳代の就業者数の推移をみると、徐々に増加している傾向にありました。 定年をむかえたら年金で生活するだけだった時代と異なり、今は「仕事」を老後の生きがいとして、選択する人もいるでしょう。 一方で、生活を下支えするために、やむを得ず働かないといけない70歳代もいるでしょう。 また、公的年金の制度が維持できるか不安視されているため、今後も仕事をする70歳代が増加するトレンドは続くでしょう。 仕事をする目的や意味が、人によって大きく違う時代となりました。 今後、就労状況や70歳代の年収事情がどのように推移するか、引き続き注目が集まります。
参考資料
・内閣府「令和6年版高齢社会白書」 ・総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編)」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
川辺 拓也