横浜DeNA筒香の成績が落ちても年俸アップの理由がわかる映画
横浜DeNAの筒香嘉智の契約更改は5000万円アップの3億5000万円での一発サインだった。今季の成績は、打率284,28本塁打、94打点。本塁打は日本人トップで、打点も、ロペスに次いで2位という立派な数字であるが、開幕直後は“WBC後遺症”に苦しみ、年俸を3億円に乗せた昨年の打率・322、44本塁打、110打点の成績に比べると落ちた。 だが、19年ぶりの日本シリーズ進出を果たした球団は、筒香に大きなプラス査定をした。 なぜか。その理由を横浜DeNAが作成した公式ドキュメンタリー映画「FOR REAL-必ず戻ると誓った、あの舞台へ。-」の中に見つけた。 横浜DeNAの2017年の戦いを追ったベイスターズの公式ドキュメンタリー映画「FOR REAL-必ず戻ると誓った、あの舞台へ。-」の試写会が、先日、行われた。同作品は9日から神奈川県内で横浜ブルグ13など6ヶ所、全国でも新宿バルト9、梅田ブルク7など7都道府県7ヶ所の劇場で公開され、来年1月5日にはDVD、Blu―rayになって発売される。 横浜DeNAは、2012年からベンチ裏、ロッカー内にまでカメラを潜入させ、赤裸々な戦いの内幕に密着したドキュメンタリー映像作品「ダグアウトの向こう」シリーズを制作、発表して大きな話題を呼んだ。 同シリーズは3年間、続けられ、2015 年のシーズンは制作されなかったが、初めてクライマックスシリーズ進出を果たした2016年から「FOR REAL」シリーズとして復活した。今回は、春季キャンプからレギュラーシーズン、CSの“下克上”からソフトバンクとの日本シリーズの戦いまでをカバーした作品になっている。 公開前のネタばらしは、ご法度なので詳しい話は書かないが、筒香の“真の姿”が映し出されていたのは興味深かった。彼が強いリーダーシップをもってチームをまとめあげていた事実が、実に、きめ細かくフォローされていた。今回の作品は、過去最長の400時間の映像を106分に編集したそうだが、なるほど納得である。 可愛がっているセカンドの柴田竜拓がわき腹を痛め2軍落ちしたときには、筒香流に叱咤激励、モチベーションを上げるための“ある言葉”を紙に書いて渡した。中継ぎに降格され、もがいていた山崎康晃を説教し出場機会の少ない選手が活躍するとベンチ裏で声をかけた。 長いシーズンの中では、必ずポイントとなるゲームやタイミングがあるが、流れを失ってはいけない場面をキャプテンの筒香は見逃さない。そこで常にアクションを起こす。 感心させられたのは、巨人との3位争いが激しくなっていた残り10試合のタイミング。ラミレス監督が「ここからが勝負」と、ナゴヤドームでの中日戦の試合前に全体ミーティングを行ったが、その際、筒香の発案で作成されたビデオ映像を全員で見たシーンだ。