「ガットフレイル」認証マークに11社が参画 胃腸からウェルビーイング、元サッカー日本代表・鈴木啓太さんやフリーアナの森香澄さんも注目
心身の健康を維持するアプローチとして「腸活」への関心が高まるなか、企業の間では新しい概念「胃腸の虚弱化(ガットフレイル)」に着目した研究や商品開発などの取り組みが進んでいます。 この概念を提唱した内藤裕二・京都府立医科大学大学院教授(生体免疫栄養学)が理事長を務める一般社団法人日本ガットフレイル会議は、ガットフレイルについてさらなる認識を高めるため、新たに認証マークを制定する考えを示しました。12月2日に開かれた「認証マーク制度制定発表会」では、人々の健康促進につながる商品やサービスに付与する「認証マーク制度」について記者会見が行われ、マークを取得した企業がそれぞれの取り組みや新しい商品を紹介しました。
都内で開かれた発表会には、内藤教授のほか、マークを取得した11の企業が参加。内藤教授は「ガットフレイルは、様々なメンタルヘルスや働き盛りの人たちの労働生産性といったことにも関わっているのでは」と、世代を問わず、すべてのライフステージにおいて胃腸の健康を保つ必要があることを強調。 こうした考え方で生まれた商品やサービスの目印となる認証マークをつくることで、「ガットフレイルに気づいてもらい、その対策をとり、継続していくことによってウェルビーイングにつながるようにしていきたい」と語りました。
元サッカー日本代表・鈴木啓太さん「トップアスリートも腸に注目」
認証マークを取得した企業のうち、「AuB」はアスリートの腸内細菌の研究に取り組む企業。元サッカー日本代表でもある鈴木啓太代表取締役が登壇し、これまでに約1200人のアスリートの腸内環境を分析してきた経験から「たくさんの菌が腸内にいる、多様性の高い腸内の状態を維持することが大切」と述べました。 その考えに基づき、同社では多様な菌を「摂る・育てる・守る」ことをテーマにサプリメントや食物繊維ミックス、入浴剤といった商品を開発・販売しているといいます。 「赤ちゃんから高齢者まであらゆる世代の健康意識の向上を支えることを目指していきたい。日常的に腸の状態をチェックし、健康管理の一貫とすることが当たり前になるような社会を実現できれば」と自らの抱負を語りました。さらに、プロのアスリートとして長年活躍した自身の経験も踏まえ、「アスリートはみな栄養学に取り組んでいるが、ヨーロッパで活躍しているようなサッカーのトップ選手などでも、腸活に取り組み始めた人は多い」と紹介しました。