まだまだ紹介したりない!おすすめ原種シクラメンベスト!【趣味の園芸12月号こぼれ話・前編】
『趣味の園芸』2024年12月号の「シクラメン再発見!」特集では「かわいい原種シクラメン」と題して、咲くやこの花館の元名誉館長である久山敦さんに、おすすめの種類トップ5を詳しく教えてもらいました。 ウェブだけで読める「こぼれ話」前編では、本誌で紹介しきれなかった、気になるおすすめ原種を6位~10位まで詳しく紹介します。 みんなのシクラメンの写真
おすすめ原種シクラメンベスト10! 6位~10位まで
編集部(以下、編):本誌では、育てやすさを基準に原種シクラメンをランキング形式で紹介しました。トップ5は誌面で写真とともにしっかり紹介しましたが、まだまだたくさん種類があるんですよね。 久山敦(以下、久):そうなんです。トップ5入りしていたC.ヘデリフォリウムやC.コウムなどは有名ですが、まだまだ紹介したりない。トップ5で紹介したものよりも少しだけ栽培難易度が上がりますが、もっと花色や大きさがかわいい種類があるんです。誌面では泣く泣くカットした6位から10位までを詳しく紹介します。 編:開花期、生育温度、休眠期などは本誌51ページの表に掲載していますので、併せてご覧ください!
久:6位はキリキウム。丈夫なC.ヘデリフォリウムと同じように秋に咲きますが、横に並べると花も小型で愛らしく感じます。球根が小さいうちからでも開花、花には油のような香りがあります。トルコの樹林下が故郷のシクラメンです。
久:7位はコンフスム。原種の中ではポピュラーなC.ヘデリフォリウムに似ていますが、本種はピンクの花で、ヘデリフォリウムより花が大きく葉が厚いのが特徴です。ギリシャのクレタ島では、白花のC.クレティカや本種が自生しています。
久:8位はプセウディベリクム。トルコの標高500~1500mのカシ類などの樹下の比較的乾燥をしない場所に生えます。春に大きめの赤紫の花を開花、観賞価値の高い種類です。自生地ではC.コウム、プリムローズなどと一緒に見られます。
久:9位はインタミナツム。トルコの標高1000m付近のカシ類などの林に見られ、岩場に生育します。花は秋咲きで、白またはうすいピンク、ねずみ色の縦縞が入ります。花はC.ヘデリフォリウムもよりかなり小型です。