更年期の「コスパ最強」アンチエイジング美容法。ぐっすり眠れている人は「キレイが続く」ってホント?
40~50代になって、「最近眠りが浅くて熟睡できていない……」と悩んでいませんか? 日本の女性は一般的に50歳頃に閉経を迎えるといわれており、昨今の研究では閉経の平均年齢は52歳で、閉経前後の5年間は更年期と定義されます。 この時期はホルモンバランスの影響やストレスで、からだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いようです。 今回は、睡眠の質の向上に役立つサプリメントについて、医薬品登録販売者であり、あんしん漢方の 円山 真由佳さん、一般社団法人日本サプリメント協会理事長、後藤 典子さんに教えてもらいました。 【データ】更年期の始まりのサインと気づいた年齢は?
睡眠の質の低下は肌を劣化させる?
「寝つくまでに時間がかかる」「夜中に何度も起きてしまう」などの睡眠の質の低下は、健康だけでなく肌にも悪影響を与えます。 睡眠中に多く分泌される成長ホルモンは、日中の肌ダメージを修復したり肌のターンオーバーを促進したりする働きをもっています。 この成長ホルモンの分泌には、就寝後の最初の3時間に深く眠ることが重要です。 浅い眠りが続いたり途中で目が覚めたりすると、成長ホルモンの分泌が低下し、肌細胞の修復や生まれ変わりが不十分になります。 その結果、肌の老化やトラブルが起きやすくなるのです。 また、睡眠リズムの調整に関わるメラトニンも、成長ホルモンの分泌促進や抗酸化作用で肌の老化予防に役立つホルモンです。 しかし、メラトニンは年齢とともに減少していく傾向にあります。 睡眠の質の低下にはメラトニン不足の可能性も考えられるため、十分な睡眠がとれていない場合、肌の老化が加速しやすくなるのです。
「睡眠」は高コスパの美容法
年齢とともに美容にかけるお金が増えてきたという方も多いのではないでしょうか。 もちろん、スキンケアへの投資も大切です。 しかし、睡眠に問題を抱えている場合、睡眠の質を上げるだけで肌の状態がよくなる可能性があります。 たとえば、吹き出物や肌のごわつき、シミ、乾燥などは、主にターンオーバーの乱れが原因です。 質の高い睡眠によって成長ホルモンの分泌が促されると、ターンオーバーが整い、これらの肌トラブルの解消につながります。 また、シワやハリの低下などの肌の老化対策には、ビタミンCやビタミンEよりも抗酸化作用が高いといわれているメラトニンが役立ちます。 したがって、スキンケアにお金をかけるよりも睡眠の質の向上を優先したほうが、肌悩みに対してより効果的でコストパフォーマンスも高いといえるでしょう。 質のいい睡眠をとるためには、生活習慣が大切です。 朝は太陽の光を浴びてメラトニンの生成リズムを整え、夜はリラックスできる環境づくりでからだを休息モードに切り替えましょう。 「美容のために睡眠が重要なのは理解したけれど、忙しい毎日で生活習慣を急に変えるのは難しい……」という方は、睡眠サポートのサプリメントがおすすめです。 後半では、睡眠の質を高める効果が期待できるサプリメントをご紹介します。