GWもクマに注意……気をつける点は? 人身被害、前年の3倍で“過去最多” 冬眠明けは「1~2週間早い」【#みんなのギモン】
■都市部や市街地での目撃が相次ぐワケ
近野解説委員 「人の営みが活発な地域にもクマは出てきていて、都市部や市街地での目撃が相次いでいます。それはなぜなのか。大井特任教授によると、クマの分布している地域が拡大していることがまずあるそうです」 「環境省の調査によると、ツキノワグマの分布域は2003年度からの15年間で40%拡大しました。そのため、人間の住む地域と隣り合うような状態になるところも増えています」 「もう1つは、クマのエサとなるドングリなどが凶作になっていて、食べ物を求めて山の奥深くから下りてきて、人間の生活圏に現れてきたということです」 「それだけならまだしも、人間の生活圏に入ってそのままその近くで冬眠したクマも少なくないと考えられていて、寝るのも起きるのも人里近くなので、春になっての目撃や被害の拡大につながっている可能性があるといいます」 「なお気になるのは、冬眠したクマというのは、人間もそうですが、空腹の状態で起きてしまう。起きた瞬間に食べ物への執着が強い状態になっているので、それが被害につながってきている可能性もあるそうです」
■クマの嗅覚はイヌの7倍…何に注意?
刈川くるみキャスター 「気持ちのいい季節になりましたし、ピクニックに行ったり自然を楽しんだりする方も多いと思いますが、冬眠明けだからこそ気をつけた方がいいことはありますか?」 近野解説委員 「冬が終わって春になると、私たちも活動は活発になります。大井特任教授によると、クマの嗅覚は、最も嗅覚が鋭い犬と比べても7倍ほどと言われています」 「これから行楽シーズンになると、ハイキングや、河原や山の中に入ってのレジャーが増えます。バーベキューやお弁当の残りが放置されていると、鋭い嗅覚でかぎつけてやってきます」 「同じ場所に何度も放置されれば、何度も来て覚えてしまうので、しっかり管理してほしいということです」 鈴江アナウンサー 「人間でも空腹だと不機嫌になりますし、邪魔されたらちょっと攻撃的になるじゃないですか。そういったことも想定して、今のクマはもし遭遇したらお腹を空かせているということも覚えておいた方がいいですね」